レアものから年代ものまで、毎回様々なテーマを絞り込みセレクトしたシノワワイン会のご案内です。
お好きなお時間にご来店していただき、それぞれのテーブルでご自由にお楽しみください。
但しワインは
18:00
に抜栓します。
~ブルゴーニュ・ルージュの讃美歌~
新時代の覚醒
■1974 Bourgogne Rouge (Grivelet P&F)
■1999 Bourgogne Rouge (G.Roumier)
■2011 Bourgogne Rouge (C.Dury)
■2017 Vin de France Jennot (Y.Durieux)
■2019 Bourgogne Hautes Cotes de Beaune Orchis Rouge (H.N.Ferrand)
■2021 Gevrey Chambertin Cuvee Alexandrine (M.Roy)
■2021 Nuits Saint Georges Les Herbues (N.Faure)
ブルゴーニュ・ルージュ 3 種についてはもはや説明不要の生産者達。今は消滅してしまったドメーヌ、グリヴレのネゴシアン物。良年のジョルジュ・ルーミエ、飲み頃に入ったコシュ・デュリ。年代こそ違えど、それぞれの根底の味わいであるブルゴーニュ・ルージュは美しい歌を奏でてくれるでしょうか。
ヤン・ドリューは 2010 年に設立されました、プリューレ・ロックの元で栽培を担当していて、そのナチュラルな造りを学びブルゴーニュの中でも注目されていないマイナーな産地でそのテロワールを最大限に表現することを信念としています。
そしてアンリ・ノーダン・フェラン。クレール・ノーダンは女性生産者で知る人ぞ知る、ジャン・イヴ・ビゾの妻。
1994 年にドメーヌを引き継ぎます。オルキス、とは「蘭」の意。その名に恥じない優美さとしっかりした旨味を湛えた逸品です。マルク・ロワはジュヴレ・シャンベルタンに特化した家族経営の小規模生産者。3代目のマルク・ロワがドメーヌとして元詰めを開始し、現在は4代目の一人娘アレクサンドリーヌが運営します。フラッグ・シップのアレクサンドリーヌは結実不良(ミランダージュ)を起こしたブドウのみを使用するというかなり変わったこだわりから生まれる逸品で、小粒になることから得られる天然の凝縮感を感じ取れるワインになるということが利点だそうです。
最後はニコラ・フォールのニュイ・サン・ジョルジュ、フラッグシップのゼルビュを。2013 年にデビュー。ニュイ・サン・ジョルジュは周知の通り、南北に長い村でそのワインのキャラクターは南北で大きく違います。ゼルビュはヴォーヌ・ロマネに接する北東の畑でそのキャラクターは妖艶さを感じさせます。DRC、プリューレ・ロック、J.L. シャーヴといった名だたる生産者の元で修行し、ワインの熟成は DRC の一年使用樽(銘柄非公開)を使用、生産量の少なさからすでに幻の生産者と言えます。伝統が粛々と息づくこの地において新時代の到来を告げる生産者達と古典的生産者を集めたちょっとマニアック、でもかなり楽しい、そんなワイン会です。この価格はもう二度とないでしょう。皆様のご来店を心よりお待ちしております。
Happy Valentine! !
Aÿ am Bollinger!
■ M.V Bollinger PN AYC18
■ M.V Bollinger PN TX 17
■ M.V Bollinger PN VE 15
■2002 Bollinger La Grande Annee
■2004 Bollinger La Grande Annee Rose
■2008 Bollinger R.D.
■2013 Bollinger La Côte aux Enfant
■2012 Bollinger Vieilles Vignes Francaises
スタートは3本立ての PN コレクションです。このシリーズは2015年ヴィンテージから始まった新たな試み。数字のヴィンテージを中心として、過去約10年遡りアッサンブラージュされたピノ・ノワール100% の特別キュヴェで、アッサンブラージュの中心となる村の名前を表記し、シリーズ化しています。ヴェルズネィ、トキシエール、アイ。余談ですが16は同じくトキシエール村が採用されました。ジューシーなアイ、繊細なトキシエールミネラルに富むヴェルズネィ。
三者三様の飲み比べはそうそう出来ませんよ。
お次はボランジェの「顔」。熟成ヴィンテージシャンパーニュ、偉大なる年を意味するグラン・ダネを白とロゼで。現在はそれぞれ14と12が最新ヴィンテージになっています。
お次は(Recemment Degorge( レサマン・デゴルジェ)最近のオリ引きを意味する通称アール・ディー。忍耐強くじっくりと熟成させた時間と、デゴルジュマンのタイミング、この 2 つの「時間」のコントラストが奏でるラグジュアリーなハーモニーが R.D. の魅力です。そして、こんなキュヴェ知らなかった!という方も多いはず。ラ・コート・オー・ザンファン。
アイ村の単一畑であるラ・コート・オー・ザンファンはあのコトー・シャンプノワの畑です。昨年の2012ヴィンテージがリリースされると瞬く間に市場から姿を消しました。それもそのはず、年間生産量はわずか数百本。世界規模から見ればゼロに等しい数値です。シノワではセカンドリリースの2013ヴィンテージを運よく一本入手出来ました。
さあ、締めはやはりボランジェのフラッッグシップ、V.V フランセーズの最新ヴィンテージです。砂地に植えられた接木なしの古樹から造られる希少な銘柄はひとたびフィロキセラが侵入したら終わりです。13 年ヴィンテージが先だってリリースされたことからも12年のポテンシャルが期待出来ます。アイ村伝統メゾンのボランジェの魅力を最新事情を絡めながら
ギューっと凝縮したこのワイン会。皆様にとって記憶に残るヴァレンタインの企画となれば幸いです。
〜囲われの美女たち〜
香 囲 粉 陣
■2005 Morey Saint Denis Clos de La Bussiere (G.Roumier)
■2004 Clos Saint Denis (Dujac)
■2004 Clos-Vougeot (R.Engel)
■1999 Gevrey Chambertin Clos St.Jacques (Fourrier)
■1998 Clos de Vougeot (A.H.Noellat)
■1990 Chambertin Clos de Beze (D.Laroze)
■1989 Clos de Tart (Mommesin)
「香囲粉陣」、それは沢山の美女に囲まれているという例え。シノワ渋谷店の新春ワイン会は「クロ(Clos=囲い)」をテーマにしたワイン会。クロづくしで選りすぐりの極上のワイン達をご用意いたしました。果たして囲まれているのは美女たちなのか、それとも飲み手の貴方なのか・・!めくるめくClosの世界へ突入です!極上ワインのスタートを切るのはジョルジュ・ルーミエのクロ・ド・ラ・ビシェール。シャンボール村のカリスマの造るMSDはまさに両村のいいとこ取り、タフさとしなやかさが見事に融合しています。
そしてこれまた今やうなぎのぼりの価格となったドゥジャック、クロ・サン・ドニ。
ジュヴレやシャンボール、白も手がけますがやはりこの生産者はモレでしょう。フィネスの極みとも言える04の可憐な特級畑をお楽しみください。そしてお次は04を最後に消滅した幻のドメーヌ、ルネ・アンジェル。最終ヴィンテージと彼の
フラッグシップのクロ・ヴジョ。当主の急死による後の売却価格はヴォーヌ・ロマネでは過去最高の取引額となったそうです。
そしてお次はしばしば特級を凌ぐポテンシャルを見せるクロ・サン・ジャック。この畑の五傑の一人、フーリエのドメーヌ物です。硬派一徹、その味わいは実直そのもの。足し引き無しの王道ブルゴーニュ、ここにあり。
お次は伝説の生産者、シャルル・ノエラの正式な血統、アラン・ユドロ・ノエラのクロ・ド・ヴジョ。現当主のシャルル・ヴァン・カネットがまだ10歳の頃の正真正銘彼の祖父であるアラン・ユドロの作品です。彼の双璧フラッグシップのリシュ
ヴールと並ぶクロ・ド・ヴジョは名家の伝統の味わいを堪能する事のできる作品です。さて、お次も名門ドルーアン・ラローズ。ジュヴレイ村に居を構え、シャンボールと合わせてグラン・クリュを6つも所有。
家族経営規模としては異例の生産量の半分が特級畑という、衝撃的な事実があります。強さと張りが特徴のクロ・ド・ベーズ。35年という経年は1つの熟成に対しての答えを見出せるのではないでしょうか。
締めは「クロ」をテーマにして外すことは出来ません、モメサン所有時代の89、クロ・ド・タール。タール修道院が単独所有した1141年から一度も分割されずにたったの4所有者のみ。という今回のテーマのトリを飾るのにふさわしき一本
です。
「クロ」という一度もチャレンジした事のなかった、このテーマの為に約4年間かけて少しづつ集めた至極のワイン達。
「美女」は一種の例えではありますが、ブルゴーニュラヴァーにとっては堪らない内容に仕上がったと自負しております。皆様の奮ってのご参加を心よりお待ちしております。
刮目せよ、コルトン・シャルルマーニュとモンラッシェの対比
D.R.C 9種水平 Ver.2019
2019 Corton Charlemagne
2019 Montrachet
2019 Corton
2019 Echezeaux
2019 Grands Echezeaux
2019 Romanee St Vivant
2019 Richebourg
2019 La Tache
2019 Romanee Conti
「2019年は過剰な暑さによるネガティヴな影響が懸念されたが、ブルゴーニュのクリマが有する素晴らしい力はその影響を打ち消し、この極限的な気象条件に適応した。そして我々に気品があり、驚くべきフレッシュさを持つワインをもたらしてくれた。 〜中略〜 子供を産んだ後にぶどう樹は、儚くも輝かしいその美しさによって我々ヴィニュロンにあることを思い起こさせようとしているのではないかと。それはぶどう樹が美しいからこそワインが美しくなる、だから安らかな眠りにつき、そして次の春に幸福に目覚められるように大事にしなくてはならない、と
いうことである。その年の空とヴィニュロンにもたらす新たな冒険に備える為に。。。」
2019年 10月 30 日の記述 D.R.C共同経営者 オベール・ド・ヴィレーヌ氏
真実はいつもグラスの中にあります。「ブルゴーニュの頂点D.R.C 」との対話をお楽しみください。
傘寿セレブレーション
老いては益々壮んなるべし
1964 Château Haut Brion
1964 Château Ausone
1964 Château Lafite Rothschild
1952 Caruades de Lafite
1952 Château Lafite Rothschild
1943 Château Latour
1943 Château Lafite Rothschild
プランCはボルドーです。ジロンド河により「左岸」と「右岸」に隔てられるボルドーワインの心臓部。河幅は最大11kmにもなり、緩やかな流れを造り大西洋に注ぎます。
ご用意したワインは左岸の代表銘柄、ラフィット・ロートシルトを3銘柄。
さらにオー・ブリオン、オーゾンヌ、弟分のカリュアド、ラトゥール、と言うなんとも豪華な面々です。ワインの1つの楽しみ方として、「歴史(時間)を飲む」ということが言えます。最良のワインの極めて希少な超長期熟成ワイン、ましてや80年前はシノワグループのワインラヴァーの皆様といえど、なかなかどうして体験出来ない「非日常」の領域と言えるのではないでしょうか。
80歳と言えば人間で言えば傘寿のお祝いの年です。柔らかく深みを増し、尚外交的な果実味を秘めながら、知識と経験を武器にあらゆる困難に立ち向かえる、そんなイメージでしょうか。あまりにも有名なあの後漢書からの教訓はワインの世界にもきっと当てはまるのでしょう。
五大シャトーの中でも肉感的でタフなラトゥールと繊細でシルキーなラフィット、この対比は2023年最高のエクスペリエンスに成り得ます。
世界遺産にも登録される月の港ボルドー。元は湿地帯でワイン造りには全く不向きなこの土地を開墾し、排水の技術の向上とワイン造りに情熱を傾けた人々の惜しまぬ努力により、知らぬものは無い不動の銘醸地となりました。
80年という遥か彼方への旅路を、ジロンド河と時代(とき)のうねり、移り変わりと共に年末の締めくくりとしてご提案致します。
コート・ドールに実在した猛者たち
Histrical Heritage
1976 Gevrey Chambertin Clos St-Jacques Tete de Cuvee (Grivelet Cusset)
1976 Chambolle Musignu Les Vignes du Chateau (Grivelet)
1973 Clos de Vougeot (Domaine Camuzet : J.Meo)
1973 Bonne Mares (Vogue)
1972 Clos de Tart (Mommessin)
1971 Richebourg (C.Noellat)
1959 Charmes Chambertin (A.Barolet)
まずは幻級の「グリヴレ」を2種。1本目はGCの最高峰の1級畑であるクロ・サン・ジャックを。生産者は「グリヴレ・キュセ」。
詳細については全く不明。しかしながらこの時代に「ミシェル・グリヴレ」と並び、NSG村でネゴシアンワインを複数銘柄扱っていたようです。2本目のシャンボール・ミュジニーは正真正銘「あの」グリヴレです。取り分けドメーヌものは極端にお目見えすることがありません。シャルル・ノエラ同様比較対象は常にアンリ・ジャイエやD.R.Cです。お次はジャン・メオ、現当主のニコラ・メオの父に当たります。この当時は小作人から支払いとして樽で受け取り樽売りをしていた時代だったようですのでその中でのドメーヌものはかなりレアだと言えます。メオの代名詞とも言える特級畑「クロ・ヴジョ」、お楽しみください。断言は出来ませんが当時の小作人であるアンリ・ジャイエの要素も入っているのかもしれませんね。
お次は同一ヴィンテージのヴォギュエのボンヌ・マール。俗に言う低迷期の時代ですが、そこはこの畑、内包されたパワーがいい意味で解け、ジワリとくる旨味系の味わいが楽しめます。そして1年遡り、72のクロ・ド・タール、修道士たちが開墾した畑が一度も分割されずに今に至るブルゴーニュでも希少かつ誰もが知る特級畑です。現在では所有者も変わりましたが900年近くの歴史を刻んだモメサンこそタールである、と考える方も多いのでは・・。そして伝説の生産者シャルル・ノエラの登場です。昨今ではセレエ・デ・ウルシュリーヌの方が広く浸透しており、ルロワに売却し消滅したオリジナルをご存知ない方も多くいらっしゃいます。リシュヴールはクロ・ド・ヴージョと並び同生産者のフラッグシップです。そしてラストはDr.アーサー・バロレの59年、シャルム・シャンベルタン。
ネゴシアンとして異彩を放ち、死後にオークションで価格は鰻登り、「バロレ味」と評価される若々しい味わいは今回も健在でしょうか。
なお、現在も存在するアーサー・バロレのワインはシャルル・ノエラ同様に商標だけ活かし、全く関係のない会社が造っています。
幻クラスのワイン達の共演、年に一度のこの会をお楽しみください。
CHINOIS版 星月夜
ローヌ川縦断 581km の歴史を感じて・・
■2009 Cote Rotie La Landonne (Jean Michel Gerin)
■2006 Cote Rotie La Landonne (Rene Rostaing)
■1993 Cote Rotie La Landonne (E.Guigal)
■2009 Chateauneuf du Pape Rouge Oenothequee (Chateau de Beaucastel)
■2009 Chateauneuf du Pape Rouge Pignan (Chateau Rayas)
■1995 Lʼ Hermitage Rouge (Jean Louis Chave)
■1994 Lʼ Hermitage Rouge (Jean Louis Chave)
シノワ渋谷店11月ワイン会は一年ぶりの南仏・ローヌです。6人の偉大な生産者達の魅せるシラーとグルナッシュの異次元な世界観。スイスを水源とし、地中海に注ぐ全長812km の壮大な川のほとりにて脈々と受け継がれる特異な味わいはフランスを代表する一大産地です。寒さの深まるこのシーズンに秋の夜長のお供にお楽しみください。
ゴッホの名画「ローヌ川の星月夜」になぞらえて、星、月、夜の三部構成でお届け致しましょう。
【星】その中でも一等星クラスの生産者を3人。アンピュイ村の背後にそびえる対面の丘コート・ロティ。地質のキャラクターとしての違いから金髪、銀髪の丘、と呼ばれます。銀髪の丘の中の単一畑、ランドンヌはそのパワフルさから「らしさ」が感じ取れるシラーの名作です。ジャン・ミシェル・ジェラン。政治家の父を持つ彼のワインはまさに緻密そのもの。
ロスタンのランドンヌは色気が特徴的。類まれなる香りを放ちながらもエレガンスな味わい、ブルゴーニュと間違える方もおられます。最後にギガル。三つ子の次男は、次男らしからぬゴーイング・マイ・ウェイな性格。熟成による丸みが彼の
本来持つ深みを感じさせるでしょう。
【月】派手ではなく人目に付くことを嫌い、自分磨きを怠らず常に鍛錬。そんな姿が彼らの不動の名声を築くのでしょうか。
いやでも目立ってしまう人っていますよね。1309年にローマ教皇が移庁を受け入れさせられ南仏アヴィニョンの地にて新たなワイン文化を発展させました。「教皇の新しい城」、まずはボーカステル、ぺラン家です。自社セラーにて長期熟成、完全
蔵出しのエノテーク。13品種を全て使う数少ない生産者です。そして、来ました!待望のラヤス。本当にもう、もう、滅多にお目にかかれないラヤスのヌフ。ピニャンと言えども完成度の高さと高尚さにおいて右にでるものはないでしょう。ローヌのキング、いや、ゴット・レイノーです。09という完璧なヴィンテージで最高の記憶を刻んでください。
【夜】深淵さと静寂を湛えた緊張感をその身に纏い、「魔術師」シャーヴがたつその地はローヌ川を一望する畏敬の丘、エルミタージュ。シラー100% が厳つい味わいだと誰が言った?機械仕掛けの時計のように正確な区画のブレンド技術と時間という魔術により唯一無二の味わいに。贅沢に2ヴィンテージの飲み比べをお楽しみください。ローヌ川と共にリヨンから地中海まで縦断し、3大産地をくまなく、そして心行くまで。
ローヌワインをじっくり味わうこと、それは秋から冬への季節の移り変わりを楽しむ大人の為の贅沢な癒しの時間です・・・。
~王と女王のオータム・コンサート~
ピエモンテに流れる悠久の時
■1997 Barolo Cannubi Boschis (L.Sandrone)
■1989 Barolo Vigneto Arborina (E.Altare)
■1989 Barolo Cerequio (R.Voerzio)
■1985 Barolo Cicala (A.Conterno)
■1979 Barolo Villero (G.Mascarello)
■1979 Barbaresco (B.Giacosa)
■1967 Barbaresco (Gaja)
シノワ渋谷店10月ワイン会は一年ぶりのイ・タ・リ・アです。テーマはズバリ、ピエモンテ。イタリアワインの王バローロと女王バルバレスコを悠久の時の流れを感じながら楽しめるラインナップになっています!
スタートから全開で!今は昔の表現にもなりましたが、「モダン派」や「バローロ・ボーイズ」と呼ばれる生産者から3人をチョイス。まずは今年の1月に他界したルチアーノ・サンドローネから。彼の功績は何と言ってもバローロにクリュ(区画)の概念を持ち込んだこと。現在のカンヌビ・ボスキスは名前を変えているため、この名前を冠し、本人の造ったワインは希少です。そしてエリオ・アルターレ。アルボリーナはラ・モッラの40年代からのブドウを使用し、深く女性的な味わいが特徴。
バローロのモダン化は彼にとっては一過性のもの、ブルゴーニュを視察し、廃れていたランゲ地区の真なる復興という明確な目標を掲げ尽力しました。そしてヴォエルツィオからはチェレクイオを。エリオと共にブルゴーニュを視察。畑仕事の大切さに感銘を受け、土地の味わいを見事に表現します。チェレクイオも同様にラ・モッラ村らしいしなやかでシルキーなテクスチャーが特徴的です。ここからは伝統的な生産者を3つ。まずは18世紀からの歴史をもつジャコモ・コンテルノの 5 代目として生まれたアルド・コンテルノ。兄との対立から独立し、モンフォルテ・ダルバ村のブッシア地区から優美かつ筋肉質なワインを作ります。チカラはフランス語で蝉の意味を持つブッシアの中の区画の1つです。お次は古典派といえば、のジュゼッペ・マスカレッロ。1800年代からの歴史があります。この生産者の本拠地はモンキエーロという村に位置し DOCG 法ではバローロの生産区域外に醸造所がある生産者はバローロを名乗るワインを造れませんが、特例を認められた造り手です。
ヴィレッロ畑はカスティリオーネ・ファッレット村に位置する単一畑で鉄のニュアンスを感じるクラシカルな味わいです。
ランゲ伝統派三傑の一人、ブルーノ・ジャコーザより優美な古酒のバルバレスコを。2018年に故人となったブルーノ氏の手がけたワインは年々入手困難になっています。さらに時代を遡り、67年の帝王ガヤを。アンジェロは自らのワインを「伝統でもモダンでも無い、ガヤスタイル」と表現。単身で米国に乗りこみ地道な売り込みでイタリアワインの評価まで高めたころから変わらない。強烈なセールスマンであり、優秀な醸造家であり、そして詩人。このワインを飲むことはイタリアワインの歴史そのものを飲むに等しい経験です。
さぁ、秋の夜空を駆け抜けるイタリアの風に乗ってランゲ丘陵へレッツ・ゴー!!
危険を犯しても飲みたい!禁断の果実達
虎穴の中の虎子
■2014 Vosne Romanee Les Suchots (P.Roch)
■2014 Vosne Romanee Les Reas (Bizot)
■2009 Vosne Romanee Aux Brulees (d'Eugenie)
■2009 Vosne Romanee Les Chaumes (M.Camuzet)
■1998 Vosne Romanee Les Beaux Monts (Dom.Leroy)
■1998 Vosne Romanee Clos des Reas (M.Gros)
■1995 Vosne Romanee Cros Parantoux (E.Rouget)
■1985 La Grande Rue 1er Cru (F.Lamarche)
■1976 Vosne Romanee Malconsorts (C.Molinier)
まずは近年の中でも伸びやかな酸を湛えるブルゴーニュらしい2014ヴィンテージから2種。ロックのスショとビゾのレアです。スショは広い畑なので凡庸なものもありますが、ロックは一味違い、絶妙な軽やかさが感じ取れます。レアはクロ・デ・レアの南に位置する畑。ビゾはわずか0.1ha所有。生産本数は300本に満ちません。今、飲みたいブルゴーニュ生産者のトップ5には必ず入る希少生産者です。極上の羽毛を想わせる儚さと軽やかに、計算された奥行き、ここまでの味わいを出せるからこそ、世界のビゾ、なのでしょう。
お次は2009年を2本。まずはデュージェニー。シャトー・ラトゥールのオーナーがブルゴーニュの土地を大胆に表現。巨大資本による最新の精妙な味わいが楽しめます。フィリップ・アンジェルも天国から微笑んでいることでしょう。お次はジャイエのルーツを持つメオのショーム。鮮やかで艶やか、生気を放つ大輪の薔薇がごとくその存在感を見せつけます。そしてそして!お楽しみの、ドメーヌ・ルロワ。「私か私以外か。。」そんな言葉がこれ以上無く似合う超絶孤高の生産者です。この価格で赤キャップを飲むことが出来るラスト・チャンスをお見逃しなく。そしてタイトルの写真にも起用した名門グロ家のクロ・デ・レア。この村に根ざした家系図の底力は飲む度に人々を魅了する色褪せない伝統と歴史そのものです。そしてこの人、エマニュエル・ルジェ。神の遺伝子を受け継ぎし正式な後継者。
フィロキセラに打ち負かされ、アーティーチョーク等の農作物の畑になってしまっていたクロ・パラントゥー、神自らが長い年月をかけて開墾し、畑の総面積の70%を所有し、その後ルジェが引き継ぎました。通称「クロパラ」。ジャイエが表向き正式に引退する96年前の最後のヴィンテージです。お次はグラン・リュ。この当時はまだ一級畑でした。今をときめくニコルへの代替わり前のちょっとゴツゴツ
した無骨なイメージの作品。約40年の歳月が1933年からの単独所有のこの畑のポテンシャルを雄弁に語ることでしょう。
最後は「煌めき」という言葉がふさわしいシルヴァン・カティアールの前身ドメーヌ。カティアール・モリニエ。カティアールと言えばのRSV、スショ、マルコンソールの三枚看板の1つから。柔らかく土の香るエイジングを施されたデリケートな一杯で締めくくりましょう。
9匹の個性豊かな虎たち、これを飲まずしてワインラヴァーは語れません!皆様のご参加をお待ちしております。
古き良き、を五感で味わう
ポマール&ヴォルネイ最強説
■2014 Volnay 1er Cru ( C.Dury)
■2006 Pommard Les Vaumuriens ( C.Dury)
■2004 Volnay Clos des Chenes ( P.Lachaux)
■1993 Pommard Les Fremiers (Courcel)
■1992 Volnay Clos des Ducs (M.d'Angerville)
■1989 Pommard Les Chaponnieres ( Parent)
■1977 Volnay Clos des Chenes ( C.Lafon)
■1976 Pommard Clos des Epeneaux ( C.Armand)
こんなゴージャスなスタートがあるでしょうか!?世界中の愛好家から探し求められるコシュ・デュリをそれぞれの村で。
ヴォルネイ・プルミエ・クリュはタイユピエとクロ・デ・シェーヌのブレンドです。ハリのあるフレッシュフルーツのテイスト。
ヴォーミュリアンはややバックヴィンテージ。この村最上の畑の1つであるリュジアンの真上に位置し、熟成を経ることで真価を発揮するタフな味わいです。続いてはヴォーヌ・ロマネのプレミアム生産者の1つ、アルヌー・ラショーのネゴスラインの一本。シャルル氏に代替わりする前時代、パスカル氏の希少なワインです。VR の名門の醸すヴォルネイはどのようにテロワールを表現するのでしょうか。
そしてここからは典型的な造り手を一挙にご紹介します。クルセルはこの村最大のドメーヌで、新樽を使わずに引き締まった余韻の長い味わいが特徴です。フルミエというグラン・クロ・デ・ゼプノとは異なる繊細系の畑との相性も実は抜群です。次にヴォルネイの主要生産者筆頭、マルキ・ダンジェルヴィユ。今では当たり前の「ドメーヌ元詰め」や南仏のブドウをブレンドするなどの不正の撲滅(黒い羊の追放)などをアルマン・ルソーやアンリ・グージュと共に強力に推進したブルゴーニュの立役者。クロ・デ・デュックは同生産者のフラッグシップであり、モノポール。2ha 程しか無い希少な畑です。そして何代にも渡りポマールに深く根を張るパラン一族。祖先はワイン好きとして知られるアメリカ3代目大統領トマス・ジェファーソンにブルゴーニュワインの手ほどきをしていたとか。シャポニエールもまた強さを感じさせる畑ですが、このワインは飲み頃の最高潮に達していると言えます。そして我らがラフォン!
しかもこの古酒!クロ・デ・シェーヌはサントノ・ド・ミリュと並びヴォルネイ南端の柔らかな果実感が特徴の畑です。最後に1800年代からの歴史を持つ由緒正しきコント・アルマンの熟成クロ・デ・エプノ、フラッグシップのモノポール。
「ポマールにエレガントさを求めるなら、クロ・デ・エプノにトドメを刺す。タンニンが途切れることなく果実味に包み込まれ、深みのある香りとバランスの良さが際立つ。」
真夏の夜に奏でる一流生産者によるデュオが、より一層深いブルゴーニュの世界へとあなたを誘います