レアものから年代ものまで、毎回様々なテーマを絞り込みセレクトしたシノワワイン会のご案内です。
お好きなお時間にご来店していただき、それぞれのテーブルでご自由にお楽しみください。
但しワインは
18:00
に抜栓します。
Romanee Saint Vivantの詩
定員13名様
2003 Romanee Saint-Vivant (A.H.Noellat)
2001 Romanee Saint-Vivant (D.R.C)
1998 Romanee Saint-Vivant ( L’Arlot)
1989 Romanee Saint-Vivant ( J.J.Conffuron)
1977 Romanee Saint-Vivant ( A.Cathiard)
1976 Romanee Saint-Vivant ( Leroy)
1972 Romanee Saint-Vivant (C.Noellat)
今年の8月でシノワ渋谷店は23周年を迎えます!これもひとえにご愛顧頂いているゲストの皆様のおかげということで、特別なワイン会を企画いたしました。今回はブルゴーニュの中心ヴォーヌ・ロマネから最もかぐわしく、透けるような美しい味わいの代名詞である「ロマネ・サン・ヴィヴァン」にフォーカスしました。ブルゴーニュ公ユーグ2世のサンヴィヴァン修道院への寄進から始まり、大地主マレイ=モンジュ、そして分割や相続、買収の長い歴史を脈々と刻んできました。現在は約9.5haの畑を10の生産者が所有しておりそこから選りすぐりの7本をピックアップ致しました。皆様、振るってのご参加お待ちしております。
まずは2003年。アラン・ユドロ・ノエラ。後述する今は無き伝説の生産者、シャルル・ノエラの孫娘、オディール・ノエラがアラン・ユドロとの婚姻により1978年に相続された区画で、DRCと隣接しています。
ソフトタッチプレスと新樽の低さでピュアで透明感のある味わいが特徴です。そしてD.R.C.。1966~1988年まで賃借でしたが巨額の相続税が課せられたことでマレイ=モンジュ家が手放すことになり全畑の5割以上の5.2haを手中に収めました。しかも場所はこの畑の中心部、まさにR.S.V筆頭の生産者です。2001年は大幅な改植を行いはじめたD.R.Cにとっては記念碑的なヴィンテージです。
ラルロは1987年からと古参ではありませんが、大手保険会社AXAが巨額の資金を投じ、さらにデュジャックのジャン・ピエール・スメ氏を引き抜き、設立されたドメーヌです。90年代はスメ氏が自然回帰のワイン造りに果敢にチャレンジし、デュジャック仕込みの全房発酵からプチD.R.Cと呼ばれていた最もイケイケの時代です。
そしてジャン・ジャック・コンフュロン。こちらもシャルル・ノエラの孫娘のアンドレ・ノエラとの婚姻により相続されました。この当時の味わいは濃く、深く、滑らか。今のスタイルとはまた一線を画すうっとりするような味わいです。そして芸術的なワインを生むシルヴァン・カティアールの父アンドレ、77年の作品。その味わいは折り紙付き。95年で引退した為、26年という歳月の中、アンドレの名を冠したボトル、最近は見かけることすら難しくなってきています。
そしてお次は女帝ルロワ。1988年にシャルル・ノエラからの系譜の最後の区画を購入し、同時にドメーヌ・ルロワを設立。76年、この当時はまだメゾン・ルロワという立ち位置でありながらも他を寄せ付けない圧倒的エネルギーを感じる作品にしあがっています。
とりを飾るのはシャルル・ノエラ。上記三生産者のRSVの原点で、幻とも伝説とも語り継がれ、アンリ・ジャイエとも比較されるこの生産者のワインを飲める機会は年々確実に減ってきています。(現在存在するシャルル・ノエラは商標だけ買い取られ大手ネゴシアンがリリースする全くの別物です。)
昔からのワインラヴァ―にとってはこの名を聞くだけで心躍るのではないでしょうか?慈悲深い本物のブルゴーニュをこの機会に是非お楽しみください。24年目のシノワ渋谷店もどうぞ宜しくお願いいたします!
Chardonnayの…夏
定員13名様
■2017 Musigny Blanc ( Vogue)
■2015 Meursault Poruzots(Roulot)
■2009 Chablis Blanchot( F.Raveneau)
■2007 Batard Montrachet ( Leflaive)
■2004 Montrachet ( Ramonet)
■2003 Meursault Charmes( C.Lafon)
■2003 Meursault Charmes( C.Lafon)
2017 年に華々しい復活を果たしたヴォギュエのミュジニーブランからのスタートです。特級畑ミュジニーの内 0.6ha の小区画から造られるこの銘柄。1980 年代から継続的かつ不定期に植え替えられ(主な植え替え時期は 1987、1991、1997)91 年の大幅な植え替えあとの1993 年ヴィンテージのミュジニー・ブランを最後に、樹齢が若く特級ミュジニーを名乗る品質に満たないと判断し、それ以降は、単なるAC ブルの格付で販売されてきました。20 年以上経ち、高品質なものが出来ると判断され 2015 年ヴィンテージから遂に復活を遂げました。
お次はルーロのムルソー一級畑ポリュゾ。コシュデュリ、ラフォンに続きムルソーに敵なし、と言われるルーロ。どちらかと言えば玄人受けする生産者でこちら側から歩み寄って味わいを探しに行く必要があるかもしれません。ムルソーで区画別の瓶詰めを始めた先駆で緻密なテロワール表現と抑制されたスタイルがブルゴーニュらしさを求める方には溜まらない味わいと言えるでしょう。ポリュゾはシャルムとは対極にある固く締まった緊張感のある味が最大の特徴、後述するラフォンとの対比は必飲と言えます。
お次は場所をコート・ドールから一気に北に駆け上がりシャブリ地区へ。数あるシャブリの生産者でフランソワ・ラヴノーを最高の生産者ということに異論を唱える方はいないのでは。スッキリサッパリとは程遠い長熟を前提とし、トレードマークの辛子色の蝋封はその証。現当主、ジャン・マリー氏は最低でも5年以上は寝かせて欲しい、とコメントしていて、シャブリとしては異例の長い熟成を経ることで膨大で硬質なミネラルが落ち着き深い味わいをもたらします。ラヴノー所有のレ・クロ、ヴァルミュールに並ぶブランショはそのミクロクリマの特徴としてシャブリ特級畑の中でも一番デリケートでエレガント、華やかなものです。そしてお待ちかねのルフレーヴです。可憐さが売りの2007年ヴィンテージと、豊満さの代名詞である特級畑バタール・モンラッシェ、そのコントラストはいかに!シュヴァリエとバタールの評価があまりに高い為、91年にモンラッシェを取得するまでは「ルフレーヴにモンラッシェは必要なし」と言われるほどでした。そしてそして、今回の大目玉であるラモネからは無敵艦隊モンラッシェが登場します。
1920 年、ピエール・ラモネによって創立され、現在三代目となるジャン・クロードとノエル兄弟がその高い品質を守り続けます。モンラッシェと言えば、アレクサンドル・デュマの「脱帽し、ひざまづいて飲むべし」はあまりに、有名、しかしながらわずか8ha の畑を17人もの所有者で分割されたこの区画、はたしてひざまづく価値のある生産者は何人いるのでしょうか。ラモネのモンラッシェは80年近い古樹から新樽100% で造られます。他のキュヴェは新樽の比率は低めなのでそれだけこのモンラッシェは別格な扱いなのでしょう。白のブルゴーニュにとって最高の当たり年の2004年、世界最高峰の白ワインの一つと言えるこのワインをお見逃しなく!
そしてお次はラフォンの2003年、ムルソー・シャルム。酸度の低くまろやかな灼熱のヴィンテージと磨き上げられたような旨味を感じるラフォン節はどのように聞こえるのでしょうか。ルーロとの対比も楽しみです。最後は G. ルーミエのコルトン・シャルルマーニュで締めくくります。世界で最も探し求められるシャンボールの生産者が白ワインを造っていることは意外としられていません。それもそのはず0.2ha のペルナン・ヴェルジュレスのアン・シャルルマーニュからわずか毎年数樽しか造られていないので殆ど知られていないのです。
古酒に至っては市場で見かけることはかなりのレアケースではないでしょうか。タフさが売りのコルトン・シャルルマーニュですがルーミエの区画はミクロクリマの影響で冷気が流れ込みやすく常にデリケートな仕上がりで、このアペラシオンに新たな発見と感動を憶えるのではないでしょう。めくるめく綺羅星のような造り手達、シャルドネの大玉連発打ち上げ花火で真夏の夜を白く彩ります。