regular tasting レアものから年代物まで、様々なワインを・・・

レアものから年代ものまで、毎回様々なテーマを絞り込みセレクトしたシノワワイン会のご案内です。 お好きなお時間にご来店していただき、それぞれのテーブルでご自由にお楽しみください。
但しワインは 17:30 に抜栓します。

2 February 2025
11 Tuesday

【ドメーヌ・デュジャック 50年の歩み】


¥48,800 消費税・サービス料別

2020 Puligny Montrachet Les Folatieres(Dujac)
2020 ピュリニー・モンラッシェ・レ・フォラティエール
2018 Chambolle Musigny Les Gruenchers(Dujac)
2018 シャンボル・ミュジニー・レ・グリュアンシェール(デュジャック)
2018 Vosne Romanee Les Beaux Monts(Dujac)
2018 ヴォーヌ・ロマネ・レ・ボー・モン(デュジャック)
2018 Vosne Romanee Aux Malconsorts (Dujac)
2018 ヴォーヌ・ロマネ・オー・マルコンソール(デュジャック)
2018 Echezeaux(Dujac)
2018 エシェゾー(デュジャック)
2018 Clos de la Roche(Dujac)
2018 クロ・ド・ラ・ロシュ(デュジャック)
2018 Bonnes Mares(Dujac)
2018 ボンヌ・マール(デュジャック)

1968年にジャック・セイスにより設立されたドメーヌ・デュジャック。

伝説の醸造家が造り出したワインを、息子ジェレミーとアレックスが継承し、現在に至っています。創業から50年後の2018年をホリゾンタル(水平)に味わうことにより、今のデュジャックのスタイルを楽しんでいただきます。

思い返せば、シノワ銀座店がオープンした30年前、当時はデュジャックの村名からグランクリュまで好きなだけ購入できましたので、村名はグラスワインで1500円ほど。他にも大量購入できたDRCのエシェゾーもグラス2500円で販売していた時代。赤ワインブームの少し前、それを取材に来て掲載した雑誌も多々ありました。今から思うとその価格は隔世の感です。シノワでデュジャックを飲まれて、ブルゴーニュに開眼されたお客様も随分多かったと思います。ジャック・セイスが造るワインは色気に溢れ、そこに品格と知性を兼ね備えた、まさにすべての人を魅了する特別なワインで、いまだにノスタルジーを感じます。1995年ヴィンテージあたりから、現在のスタイルに移行していきましたが、自分の感覚と味覚のみを頼りに造っていた名人の技を堪能できた佳き時代でした。

その後1998年に引退したジャック・セイスがサポートし、ジェレミーとアレックスが継承したドメーヌは、2000年にネゴシアンビジネスを開始、2003年にビオディナミに移行し、2005年にドメーヌ・トマ・モワイヤールをモンティーユと共同で購入し、一気に所有畑を拡大、2012年にエコセール認証を取得しています。継続しているのは、そのワインの醸造方法で、完全無除梗による全房発酵、低温による長いマセラシオンです。

2018年は猛暑の年で、地球温暖化の影響を受けていますが、さてデュジャックのワインは如何に?
そして官能と知性を両立した唯一無二の父親が造ったワインとは趣向が違う、真面目でストイックな兄弟が造るワインの出来は如何に?

まずはボーヌに所有している2020年ピュリニー・モンラッシェ・レ・フォラティエールからスタートします。2014年に購入した最新の畑です。続いて2018年の1級からグランクリュを6種ご用意いたしました。そのうちボーモンとマルコンソールは2005年に購入した畑で、その他は創業間も無く手に入れた畑です。本拠地はモレサンドニ村ですが、シャンボール・ミュジニー村からヴォーヌ・ロマネ村まで、バラエティに富んだテロワールを堪能して頂きます。どうぞ、スタッフ一同皆様のご参加をお待ちしています。

1 January 2025
12 Sunday

【2025年新春!紅白セットでお祝!】


¥39,800 (税、サービス料別・料理無し)

1990 Beaune Clos des Mouches Blanc (J.Drouhin)
1990 ボーヌ・クロ・デ・ムーシュ・ブラン(ジョゼフ・ドルーアン)
1978 Beaune Clos des Mouches Rouge (J.Drouhin)
1978 ボーヌ・クロ・デ・ムーシュ・ルージュ(ジョゼフ・ドルーアン)
2019 Le Petit Cheval Blanc (Bordeaux)
2019 ル・プティ・シュヴァル・ブラン(ボルドー)
1975 Chateau Cheval Blanc (Saint Emilion)
1975 シャトー・シュヴァル・ブラン(サン・テミリオン)
1998 Hermitage Blanc (J.L.Chave)
1998 エルミタージュ・ブラン(ジャン・ルイ・シャーブ)
1988 Hermitage Rouge (J.L.Chave)
1988 エルミタージュ・ルージュ(ジャン・ルイ・シャーブ)

まずは、ブルゴーニュ地方から、ジョゼフ・ドルーアンよりボーヌ1級の中で、最も名高い“蜜蜂の畑”と呼ばれる自社畑のワイン。白ワインは、1990年の優良ヴィンテージ、香り豊かでエレガントで長く持続する余韻や香ばしいナッツやトーストのニュアンスが、芳醇な味わいを生みだしており、豊かな酸があるため長期熟成も可能で熟成するとより複雑さがでてきています。赤ワインは、47年の熟成を経て繊細さと気品、複雑さ味わいの緻密さが際だっておりボーヌの真髄とも言えるワインです

ボルドー地方からは、サン・テミリオンの頂点に君臨する偉大なワイン、シャトー・シュヴァル・ブラン。白ワインのル・プティ・シュヴァル・ブランは、2008年から5年間綿密な土壌分析そして試行錯誤の上その結果2014年にファーストヴィンテージのリリースが実現されました。フレッシュかつ凝縮した果実味、美しい酸が引き締める優美なスタイルが魅力のワインです。そして、サン・テミリオンの最高峰のグレートヴィンテージ1975年のボルドー8大ワインの1つ、シャトー・シュヴァル・ブラン。

コート・デュ・ローヌからは、6世紀にわたりローヌ特有の急勾配の畑が生み出す極上のワインを造り続けている、ジャン・ルイ・シャーヴ。エルミタージュ・ブラン、この白ワインは、特に優れた区画に植わる高樹齢のマルサンヌを主体に、ルーサンヌをブレンドして造られ、フローラルなアロマに白コショウやハチミツの風味が溶け合う味わいです。赤ワインのほうは、シラー種100パーセント樹齢は古いものでは80年にもなります、若いうちはエレガントの極地のような味わい、熟成させると信じられないほど複雑さを増し非常に高いレベルのワインです。

2025年度もシノワ銀座店をよろしくお願いいたします、皆様のご参加をスタッフ一同お待ちしております。

12 December 2024
22 Sunday

〜目眩くグランクリュの誘惑〜2009年-1996年-1995年-1990年-1989年-1985年-1978年〜

偉大なブルゴーニュ年代記


¥108,800 (税、サービス料別・料理無し)

2009 La Grande Rue(Lamarche)
2009 ラ・グランド・リュ(ラマルシュ)
1996 Griotte Chambertin(Ponsot)
1996 グリオット・シャンベルタン(ポンソ)
1995 Clos de Tart(Mommessin)
1995 クロ・ド・タール(モメサン)
1990 Romanee Saint Vivant(R.Arnoux)
1990 ロマネ・サン・ヴィヴァン(ロベール・アルヌー)
1989 Grands Echezeaux(M.Mugnuret)
1989 グラン・ゼシュゾー(モンジャール・ミュニュレ)
1985 Clos de Vougeot Grand Maupertuis(J.Gros)
1985 クロ・ド・ヴージョ・・グラン・モーペルテュイ(ジャン・グロ)
1978 Chambertin Clos de Beze(P.Groffier)
1978 シャンベルタン・クロ・ド・ベーズ(ペラゾー・グロフィエ)

まずは近年最上のヴィンテージ2009年の「ラ・グラン・リュ」からスタートします。2006年から現当主のニコルが醸造に加わり、品質が向上しました。ロマネ・コンティとラ・ロマネ、ラ・ターシュに挟まれた、極めて優れたテロワールです。1959年にラ・ターシュとの間で、お互い持っているゴーディショの区画を等価交換したので、両者に共通する凝縮して複雑な味わいを感じられます。

ポンソの1996年「グリオット・シャンベルタン」は他に類を見ない個性的な造りで、ビオディナミだがそれを名乗らず、10年以上の古樽を使い、亜硫酸もごくわずか。澱引きも年によりしたりしなかったり。そして極端なほど遅摘みにこだわるため、年による出来に天と地の差が生じます。ワインはグリオット=さくらんぼの名の通り、ジュブレ村のワインとしてはとても華やかでエレガント。

1995年「クロ・ド・タール」は、1141年から続く歴史ある畑で、名前はフランス革命まで所有していたタール尼僧院に由来しています。約900年間分割されずに受け継がれてきたモノポールで、石垣で囲まれた由緒ある畑は、一部に100年以上のぶどう樹が残り、圧倒的な存在感と神秘性があります。若いうちは厳格ながら、熟成すると妖艶な表情を見せてくれます。

1990年「ロマネ・サン・ヴィヴァン」はロベール・アルヌー作。今をときめくシャルル・ラショーの先々代、祖父にあたります。飲み頃に到達するのに時間がかかる造り手ですが、34年経過した今は雄大なスケールと豊潤な味わいに。

1989年「グラン・ゼシュゾー」はモンンジャール・ミュニレ作。現在も人気のドメーヌですが、1970年代〜1980年代の出来は全く別物で、風味豊かでたっぷりした濃厚な果実味と滑らかな舌触り、純粋さと官能性を持ち合わせています。ドメーヌの価値を一気に高めた時代のワインです。

1985年「クロ・ド・ヴージョ・グラン・モーペルテュイ」は名人ジャン・グロの最盛期且つ最良ヴィンテージで、ベストの出来と言える作品。もう2度と飲めないのでは?というほど価値のあるワインです。

トリは1978年「シャンベルタン・クロ・ド・ベーズ」。名門グロフィエ家の一族で、今は亡きペラゾー・グロフィエのもの。現在はジェラール・ペラゾーとドメーヌ名が変わっています。ヴィンテージは20世紀最高峰で、物によっては100年超の寿命を有すると思われる1978年。このワインも超貴重なレアワインです。

ブルゴーニュの歴史に残る偉大なヴィンテージのワインが、熟成を経て魅せるさまざまな表情をご覧ください。スタッフ一同皆様のご参加をお待ちしています。

12 December 2024
15 Sunday

〜左岸最高峰からの贈り物〜1990年-1986年-1982年-1947年〜

偉大なボルドー年代記


¥118,800 (税、サービス料別・料理無し)

1990 Chateau Margaux(Margaux)
1990 シャトー・マルゴー(マルゴー)
1990 Chateau Haut Brion(Pessac Leognan)
1990 シャトー・オー・ブリオン(ペサック・レオニャン)
1986 Chateau Mouton Rothschild(Pauillac)
1986 シャトー・ムートント・ロートシルト(ポイヤック)
1986 Chateau Lafite Rothschild(Pauillac)
1986 シャトー・ラフィット・ロートシルト(ポイヤック)
1982 Chateau Leoville Las Case(St.Julien)
1982 シャトー・レオヴィル・ラス・カーズ(サン・ジュリアン)
1947 Chateau Calon Segur(St.Estephe)
1947 シャトー・カロン・セギュール(サン・テステフ)
1947 Chateau Cos d'Estournel(St.Estephe)
1947 シャトー・コス・デストゥルネル(サン・テステフ)

まずは1990年の2シャトーからスタートします。この年はリリース直後から開いていて、豊かで丸くしなやかな果実味があり、レースのような舌触りと口の中いっぱいに広がる風味が特徴です。今まで一度も閉じたことがない異例なヴィンテージです。現在はさらに官能性を増し、すべての人を魅了する愛すべき偉大なワインとして進化しています。その中でもこの年最高峰の「シャトーマルゴー」と「シャトー・オー・ブリオン」というモンスターワインをご用意いたしました。シノワの誇るお宝ワインです。

続いて1986年のロスチャイルド・ファミリーの対決です。この2シャトーも共にヴィンテージ・オブ・ザ・イヤーと呼べるワインで、当然ながらPPも共に100点。圧倒的なほどの膨大なエキスとスケール感に目が眩みます。晩熟ながらその偉大さは一目瞭然。ひと口飲んでいただければすぐにご理解いただけます。「シャトー・ムートン・ロートシルト」と「シャトー・ラフィット・ロートシルト」の2シャトーの競演です。もちろんお宝ワインの大放出です。

そして誰もが知るグレート・ヴィンテージの1982年ものの登場です。40年間以上その殻に閉じこもっていましたが、ようやく長い眠りから目を覚ましたようです。端正であり品格もあり、ノーブルさも兼ね備えた魅惑のヴィンテージ。ご用意した「シャトー・レオヴィル・ラス・カーズ」はスーパーセカンドの先頭に位置し、この年のベストワインの一つで完璧無比の出来栄え。深淵とはこのワインのことを指します。

トリは1947年の2シャトーです。この年は9月中旬でも35度という気候だったゆえ、20世紀最高のヴィンテージの一つと言われています。マイケル・ブロードベントはその著書で5つ星を与え、戦後3大ヴィンテージの一つに数え、“極めてリッチで官能的”と評しています。その中でも「シャトー・カロン・セギュール」と「シャトー・コス・デストールネル」は最高評価。カロン・セギュールは「素敵なブーケと風味。いまだに驚くほどのタンニンがあるが、それ以外は完璧」、コス・デストールネルは「香り高く申し分ない。極上の風味」と言及しています。まさに世紀のワインです。

ワイン好きなら体験せずにはいられない、今の今までシノワのセラーに眠っていた超希少な宝物です。この機会にぜひボルドーワインの魅力を再発見してください。スタッフ一同皆様のご参加をお待ちしています。

11 November 2024
23 Saturday

〜官能の世界にご招待〜

ネッビオーロと白トリュフ 至福の出会い


¥58,800 <消費税・サービス料別・白トリュフの前菜、主菜の2品付き付き>

2014 Barbaresco Asili Riserva (B.Giacosa)
2014 バルバレスコ・アジル・リゼルヴァ(ブルーノ・ジャコーザ)
2014 Barolo Falletto Vigna Le Rocche Riserva (B.Giacosa)
2014 バローロ・ファレット・ヴィーニャ・レ・ロッケ・リゼルヴァ(ブルーノ・ジャコーザ)
2001 Sori Tildin (Gaja)
2001 ソリ・ティルディン(ガヤ)
1998 Barolo La Serra (R.Voerzio)
1998 バローロ・ラ・セッラ(ロべルト・ヴォエルツィオ)
1989 Barolo Riserva Granbussia (A.Conterno)
1989 バローロ・リゼルヴァ・グランブッシア(アルド・コンテルノ)

世界に数多ある食材の中で最も高貴かつ希少なものと言えば白トリュフをおいて他にありません。ペリゴールの黒トリュフも丹波の松茸も、もちろん素晴らしいですが、その希少性と芳香は圧倒的ではないでしょうか?そして11月は白トリュフが最も香り高く輝きを増す時期。その貴重なタイミングに合わせて、このワインしか合わないという唯一無二のワイン、すなわちピエモンテ州のバローロとバルバレスコの偉大な生産者のワインを5種取り揃えたワイン会です。

最初は2018年に世界中のワインラヴァーから惜しまれつつ逝去した伝説的な造り手ブルーノ・ジャコーザのワインから。バローロとバルバレスコの両方で最高峰のワインを造り続け、最も早く単一畑の瓶詰めを行い、優美さを極めた知的な味わいで伝統派の代表と誰もが認める存在です。そして赤ラベルと呼ばれるリゼルヴァは、この造り手の真骨頂。バルバレスコの「アジル」とバローロの「ファレット・ヴィーニャ・レ・ロッケ」の夢の競演からスタートします。

続いてアンジェロ・ガヤが造る単一畑「ソリ・ティルディン」。バルバレスコの王と呼ばれるガヤの手法は、モダンにも伝統にも属さない独自のスタイル。ワインはバルバレスコらしいしなやかでシルキーな果実味と、赤いフルーツの香りが横溢する洗練されたものです。

続いてバローロ・ボーイズと呼ばれるモダン派最上の造り手、ロベルト・ヴォエルツィオの「ラ・セッラ」は、銘醸地ラ・モッラ村産。樽が強すぎずナチュラルで、高密植での低収量ゆえの凝縮した果実味、静謐で品格の高さを兼ね備えています。特にこの畑は砂質が混じるテロワールゆえ、エレガンスが際立ちます。

トリはアルド・コンテルノの偉大な「グラン・ブッシア」です。有名なジャコモ・コンテルノとは兄弟ですが、造りの方向性は違います。このキュヴェは、コロネッロ、チカラ、ロミラスコという3つの畑の古樹のブレンドで、良年のみ造られます。強烈な赤い薔薇の花束の芳香が広がり、球体を思わせるバランスで、最も美しいバローロと言っても過言ではないでしょう。

イタリアワイン好きには垂涎のワイン群、フランスワイン好きにとっても、華やかで美しく気高いイタリアワインの再発見、そして白トリュフの官能にも浸る一日です。どうぞ皆様のご参加をスタッフ一同お待ちしております。

11 November 2024
3 Sunday

~髭から生まれた白と鎧をまとった芳醇な赤~

【カール大帝のコルトンの丘!】


¥48,800 (税、サービス料別・料理無し)

2004 Corton Charlemagne (B.du.Martray)
2004 コルトン・シャルルマーニュ(ボノード・デュ・マルトレイ)
2009 Corton Cuvee du Bourdon (Ponsot)
2009 コルトン・キュヴェ・デュ・ブルトン(ポンソ)
2006 Corton Clos Rognet (Meo Camuzet)
2006 コルトン・クロ・ロニェ(メオ・カミュゼ)
1999 Corton Bressandes (J.Prieur)
1999 コルトン・ブレッサンド(ジャック・プリウール)
1986 Corton Clos du Roi (P.F.de Merode)
1986 コルトン・クロ・デュ・ロワ(プランス・フローラン・メロード)

コルトン丘は、他には無い赤ワインと白ワインが認められた特級畑で、生産量の殆どは赤ワインになります。ワインが大好きでこのコルトンの丘にブドウ畑を所有していたローマ皇帝のカール大帝は、ある時赤ワインで髭を濡らしていたのを馬鹿にされ、当時コルトンの丘では赤ワインしか造られておりませんでしたが、白ブドウの栽培しか許さなくなったと言われており、それ以降は白ワインしか飲まなくなったと言われています。これがコルトン・シャルルマーニュの誕生と言われています。

まずはコルトン・シャルルマーニュの王様と称されるボノー・ド・デュ・マルトレイ。200年以上も所有していましたが、2017年にカリフォルニアのカルトワイン、スクリーミング・イーグルに売却しました。その1年後には、ドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティ社に畑の1部を貸し出しました。2004年から始めたヴォオディナミで評価が一段と上がり、20年の熟成によりその真価を発揮しています。


ここからは、コルトン特級畑4つ。
最初はモレ・サン・ドニ村をお膝元にするポンソのグレートヴィンテージ2009年もの。この年初リリースのコルトン・ キュヴェ・デュ・ブルドンをご用意致しました。ポンソが買った葡萄で造るメゾンの特級畑、キュヴェの名前ブルトンとは、クマバチという意味です。泥灰土に石灰岩が混ざる土壌で、ミネラル感を含んだ美しい味わいです。

つぎは、アンリ・ジャイエ直系の弟子メオ・カミュゼのコルトン・クロ・ロニェ。アンリ・ジャイエは、メオ・カミュゼから40年以上畑を貸りワインを造っていましたが、1980年半ばに契約が切れ返却。そこでメオ・カミュゼは、アンリ・ジャイエのサポートを受け、自分でワインを造る事を決意しました。コルトン・クロ・ロニェの畑は、柔らかな石灰質の土壌で凝縮感のある果実味と複雑なアロマを感じる味わいです。

お次は、ワイン雑誌「レヴュー・ド・ヴァン・ド・フランス」で女性初のベスト・ワインメーカー・オブ・ザ・イヤーに輝いたナディーヌ・ギュブランが1997年に就任し、完全復活を遂げたジャック・プリウールのコルトン・ブレッサンド。石が多く含まれる粘土石灰質の土壌で、肉付きがよく、ボリューム感のある、濃厚なスパイシーさが特徴です。

最後は【幻のコルトン】です、と申しますのも2008年にプランス・フローラン・ド・メロードさんの死去に伴い、銘醸畑であったクロ・デュ・ロワ、ブレッサンド、ルナルドの3つの畑をドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティ社が30年の賃貸契約で借り受け、栽培・醸造にあたることになりました。ちなみに2009年が初ヴィンテージのDRCのコルトンは三つの銘醸畑の葡萄をブレンドしたものです。本日の1986年コルトン・クロ・デュ・ロワは綺麗な酸がありフィネスが感じられる味わい。

ブルゴーニュ・ラヴァーなら見逃せない、ぜひコルトンの丘のワインをご堪能ください。スタッフ一同皆様のご参加をお待ちしています。

10 October 2024
13 Sunday

~ヴォーヌ・ロマネ村編~

極みの1級畑!


¥58,800 (税、サービス料別・料理無し)

2014 Vosne Romanee Clos des Reas Monopole(M.Gros)
2014 ヴォーヌ・ロマネ・クロ・デ・レア・モノポール(ミッシェル・グロ)
2015 Vosne Romanee Les Gaudichots(Forey Pere et Fils)
2015 ヴォーヌ・ロマネ・レ・ゴーディショ(フォレ・ペール・エ・フィス)
2013 Vosne Romanee Les Suchots(L.Le Moine)
2013 ヴォーヌ・ロマネ・レ・スショ(ルシアン・ル・モワンヌ)
2012 Vosne Romanee Aux Malconsorts(de Montille)
2012 ヴォーヌ・ロマネ・オー・マルコンソール(ド・モンティーユ)
2009 Vosne Romanee Aux Brulees(d'Eugenie)
2009 ヴォーヌ・ロマネ・オー・ブリュレ(デュージェニー)
2001 Vosne Romanee Les Beaux Monts Vieilles Vignes(P.Minot)
2001 ヴォーヌ・ロマネ・レ・ボー・モン(ペロ・ミノ)
1993 Vosne Romanee Clos des Reas Monopole(J.Gros)
1993 ヴォーヌ・ロマネ・クロ・デ・レア・モノポール(ジャン・グロ)

今回のワイン会は、ヴォーヌ・ロマネ村の1級畑にフォーカスし、この村特有の深遠の世界を楽しんでいただきます。聖地ブルゴーニュの中心で、綺羅星の如く聳え立つグラン・クリュとそれを取り巻く個性豊かな最上級の1級畑。この村の特徴とはざっくりとした村の個性では言い足りず、畑にこそ個性が現れます。すなわちヴォーヌ・ロマネが好きではなく、どの畑が好きというように。キャラクターの際立つこの村の畑だからこそ、その言いようが可能になり、それを語れることがヴォーヌ・ロマネを知る第一歩と言えるのではないでしょうか。
最上の1級畑を味わうことで、この村の輪郭も見えてきます。そんな個性豊かな畑を巡る一日です。

まずはグロ家の至宝、モノポール「クロ・デ・レア」からスタートします。160年前からグロ家が所有する一族の根幹をなすこの畑を、長男ミッシェル・グロが先代ジャン・グロから分散させずに引き継ぎました。この由緒ある畑を守り抜いた代償は、リシュブールの相続を諦めること。そんな実直な人柄が滲み出る味わいのワインです。

「レ・ゴーディショ」はマニア垂涎の超レアな畑。畑の大半はラ・ターシュに組み込まれたため、ラ・ターシュ上部の小区画が1級格付けの場所になります。パワフルでガッチリした味わいが特徴です。

続く「レ・スショ」は、オー・マルコンソールとレ・ボー・モンと併せて、この村の3大1級畑の一角。リシュブール、ロマネ・サン・ヴィヴァン、エシェゾーに囲まれていて、当然グラン・クリュになるテロワールですが、わずかに勾配が低くなっているため1級に格付けされました。肉付きがよく芳醇で柔らかいワインになります。生産者のルシアン・ル・モワンヌは1999年に設立された、注目のミクロ・ネゴスの先駆けで、グラン・クリュとプルミエ・クリュの最上の畑に絞り、信頼関係の厚いぶどう農家からジュースの状態で購入し、低温で発酵。熟成は25ヶ月の長期に渡ります。

続いて登場する「オー・マルコンソール」は最も卓越した1級畑で、凝縮感と複雑さ、奥行きがあり、品格も感じられます。2012年のド・モンティーユはこのドメーヌ随一の成功したヴィンテージ。

続く「オー・ブリュレ」の名前の由来は、日照時間が長い為、焼けてしまうほどよくブドウが熟することから来ています。本日は2009年というビック・ヴィンテージということもあり、アロマ豊かでスパイシーさも感じられるまさにブリュレといえる味わいです。デュージェニーは2006年にルネ・アンジェルの畑を購入し、新しく設立されたドメーヌです。オーナーはアルテミス・ドメーヌのフランソワ・ピノーで、LVMHのベルナール・アルノーとはライバル関係。傘下にシャトー・ラトゥール、クロ・ド・タール、ブシャール、シャトー・グリエ等を持つ巨大グループです。投資を惜しまないこともあり、ドメーヌ・デュージェニーの品質は年々向上しています。

美しい山の意味を持つ「レ・ボー・モン」は、エシェゾーとレ・スショ、オー・ブリュレに隣接している畑で、クリアで洗練された美しいワインが生まれます。ペロ・ミノの当主クリストフは1993年に後を継ぎ、2000年にペルナン・ロサンの畑を購入。現在はブルゴーニュトップ生産者として最上級の評価を得ています。

一周して最後はモノポール「クロ・デ・レア」に戻ります。ミッシェル・グロの父親で名人と謳われたジャン・グロ作。ジャン・グロは1995年に引退しているので、最晩年の作となります。親子のワインを比べられ、21年間の熟成によるマジックも楽しめるまたとない機会です。ブルゴーニュ・ラヴァーなら見逃せないはず。

ぜひヴォーヌ・ロマネ村の魅力をご堪能ください。

スタッフ一同皆様のご参加をお待ちしています。

9 September 2024
22 Sunday

~スーパーセカンドから見える1級シャトーは?~

【隣の畑は青く見える!】


¥59,800 (税、サービス料別・料理無し)

2002 Chateau Rauzan Segla(Margaux)
2002 シャトー・ローザン・セグラ(マルゴー)
2002 Chateau Margaux(Margaux)
2002 シャトー・マルゴー(マルゴー)
1999 Chateau Cos d`Estournel(St.Estephe)
1999 シャトー・コス・デストゥルネル(サン・テステフ)
1999 Chateau Lafite Rothschild(Pauillac)
1999 シャトー・ラフィット・ロートシルト(ポイヤック)
1985 Chateau Leoville Las Cases(St.Julien)
1985 シャトー・レオヴィル・ラス・カーズ(サン・ジュリアン)
1985 Chateau Latour(Pauillac)
1985 シャトー・ラトゥール(ポイヤック)

今回のワイン会は、隣り合う1級シャトーとスーパーセカンドのシャトーにフォーカスし、ボルドー・メドックワインの魅力を楽しんでいただきます。
まずは、2002年のマルゴー村、マルゴー、パルメに続く実力を誇る、マルゴー村の格付け第2級シャトー、細かい砂利が深く堆積した区画と石灰が混じった粘土質土壌からなるマルゴー村で最も歴史があり、1994年からオーナーがシャネルになり更にクオリティーが上昇のローザン・セグラと、最も高貴かつエレガントボルドーの宝石マルゴー、土壌は砂利だけにおいても白、灰、黄色、赤、黒といった豊富な色調があり味わいにハーモニーが生まれます、また2002年のマルゴーはメルロー種を使わない珍しい年です、5大シャトーの1つマルゴーとの隣り合うスーパーセカンドのシャトーとの飲み比べです。

続いて1999年、サン・テステフ村南端とポイヤック村北端です、コス・デストゥルネル"砂利の丘"を意味する 「コス」という丘の上で、5大シャトーのラフィット・ロートシルトを見下ろす絶好の立地にあるコス・デストゥルネルと、ポイヤックの中でも最も北、サン・テステフとの村境近くに位置するラフィットのシャトー。不屈の栄光を誇る5大シャトーの中でも筆頭と言われるラフィット・ロートシルト。ボトルに1999と彫ってあったり岡本太郎氏の太陽の塔の様な絵があるのは、1999年8月11日、ヨーロッパから西アジアにかけて今世紀最後の皆既日食がありました、その皆既日食を記念してのデザインされた特別ボトルです。

続く1985年は質、量共に申し分のないフランス全土でグレートヴィンテージ。サン・ジュリアン村北端とポイヤック村南端です、サン・ジュリアン村北端に位置し5大シャトーのラトゥールに隣接する恵まれた立地のシャトー、水分と栄養素の低いこの土壌では秀逸なブドウが結実、5大シャトーに迫るスーパーセカンドの中で筆頭と称される、レオヴィル・ラス・カーズと39年の熟成を経て変化を遂げ飲み頃を迎えた5大シャトーのラトゥール1985年。世界屈指のグランヴァンの風格をご堪能ください。

隣会うシャトー、1級シャトー、スーパーセカンドの違いは、いかに?
スタッフ一同皆様のご参加をお待ちしています。

9 September 2024
15 Sunday

~シャンボール・ミュジニー村編~

極みの1級畑


¥48,800 (税、サービス料別・料理無し)

2011 Chambolle Musigny Les Hauts Doix(R.Groffier)
2011 シャンボール・ミュジニー・レ・オー・ドワ(ロベール・グロフィエ)
2011 Chambolle Musigny Les Amoureuses(La Pousse D'Or)
2011 シャンボール・ミュジニー・レ・ザムルーズ(ラ・プス・ドール)
2008 Chambolle Musigny Les Charmes (Ponsot)
2008 シャンボール・ミュジニー・レ・シャルム(ポンソ)
2008 Chambolle Musigny Les Cras(G.Roumier)
2008 シャンボール・ミュジニー・レ・クラ(ジョルジュ・ルーミエ)
2003 Chambolle Musigny Baudes(Serafin)
2003 シャンボール・ミュジニー・レ・ボード(セラファン)
1997 Chambolle Musigny La Combe d'Orveau (P.Minot)
1997 シャンボール・ミュジニー・ラ・コンブ・ドルヴォー(ペロ・ミノ)

今回のワイン会は、シャンボール・ミュジニー村の1級畑にフォーカスし、魅力あふれるシャンボールの世界を楽しんでいただきます。ブルゴーニュ・ラヴァーに最も人気の高い村でありながら、実際にはミュジニー側とボンヌ・マール側ではそのキャラクターが相反しているのが特徴です。一般的にイメージするのは赤系果実の香りが華やかで、ピュアでチャーミングなタイプのミュジニー側、対して黒系果実の香りがスパイシーで、複雑性と凝縮感のあるタイプのボンヌ・マール側。その個性の違いはグラン・クリュよりもプルミエ・クリュにはっきりと感じられます。

まずはバランスも良くなり飲み頃に入っている2011年のワインを2種類。「レ・オー・ドア」と「レ・ザムルーズ」というミュジニー側の隣り合う畑の飲み比べです。グロフィエはこの村を代表する生産者で、両方の畑の最大の所有者。2007年より孫のニコラが4代目を引き継いでいます。レ・オー・ドワはニコラ曰く斜面の向きや小石の影響でレ・ザムルーズより繊細との言。「レ・ザムルーズ」はグラン・クリュに最も近いと言われ、ミュジニーとほぼ同等の価格で取引されています。鋼鉄の拳と例えられるミュジニーよりも一般的なミュジニーらしさを、余す事なく体現しています。その芳しい香りはまさに“恋する乙女たち”の名の通り。ミュジニーより香り高く洗練され、柔らかく、チャーミングな魅力にあふれています。造り手はラ・プス・ドールで、元々ブルゴーニュ公とフランス王家が所有していた由緒あるドメーヌ。ジェラール・ポテルの急死後に現オーナーのパトリック・ランダンジェが購入。そして2008年にドメーヌ・モワンヌ・ユドロを手に入れ、ミュジニー、レ・ザムルーズ等を所有しています。その畑は最良の区画に位置し、年間800本の超希少なワインです


続いて2008年の最高峰ドメーヌの飲み比べ。ブルゴーニュ・ラヴァー垂涎のジョルジュ・ルーミエからは「レ・クラ」。ボンヌ・マールのテール・ブランシュと同じ斜面に位置しているので、繊細で豊かなミネラルがあるのが特徴です。対するポンソはモレ・サン・ドニ最上の造り手ですが、このワインはシャンボールらしさ満開の畑「レ・シャルム」です。この2つの畑は共に山裾にあり比較的冷涼なため、透明感のあるエレガンスを有します。さらに涼しいヴィンテージの2008年の個性も加味され、より一層華やかな仕上がり。

続く2003年は猛暑の年。100年間で誰も体験したことのない異形のヴィンテージからできたワインです。「レ・ボード」の畑はボンヌ・マールの真下に位置し、堅牢なタイプのワインができるため、シャンボールとモレ・サン・ドニの中間のような性格を持ちます。造り手のセラファンはジュブレ村の生産者。そしてトリは1997年「ラ・コンブ・ドルヴォー」です。この畑はグランクリュ、プルミエ・クリュ、村名格と3つに分かれている興味深い畑で、品格があり透明感に溢れる最上の1級畑です。ペロ・ミノが所有するのはプルミエ・クリュですが、ジャック・プリウールの斜面上部でヴォギュエと同じ標高というほぼグラン・クリュと言える区画。先々代の当主がグラン・クリュではなくプルミエ・クリュに申請してしまったとの事。4代目当主のクリストフは神様アンリ・ジャイエの薫陶を受け1993年にドメーヌを引き継ぎ、今やブルゴーニュきっての生産者となっています。

シャンボール・マニアならずとも、どなたにも体験していただきたいワインです。ワインは濃さだけではないと、はっきり言い切れるワインたち。スタッフ一同皆様のご参加をお待ちしています。

8 August 2024
11 Sunday

~温暖化の始まり 2003年を再検証する~

【沸騰するブルゴーニュ!】


¥84,800 消費税・サービス料別

2003 Chablis Grand Cru Les Preuses( Vincent Dauvissat)
2003 シャブリ・グラン・クリュ・レ・プルーズ(ヴァンサン・ドーヴィサ)
2003 Corton Charlemagne(J.Prieur)
2003 コルトン・シャルルマーニュ(ジャック・プリウール)
2003 Meursault Charmes(C.Lafon)
2003 ムルソー・シャルム(コント・ラフォン)
2003 Puligny Montrachet Les Pucelles(V.Leflaive)
2003 ピュリニー・モンラッシェ・レ・ピュセル(ルフレーヴ)
2003 Chassagne Monrashet Boudriotte(Ramonet)
2003 シャサーニュ・モンラッシェ・ブードリオット(ラモネ)
2003 Montrachet(M.Colin)
2003 モンラッシェ(マルク・コラン)

今回のワイン会は、2003年のブルゴーニュのシャルドネにフォーカスし、20年の時を経過した異形のヴィンテージの現在の姿に迫る1日です。2003年はヨーロッパ中が今まで経験したことがない熱波に襲われた年で、1540年以来の記録的な暑さを計測しました。その死者2万人以上。特にフランスは酷く14800人以上が亡くなりました。もちろんワインに及ぼす影響も甚大で、シャブリのあるヨンヌ県では、40度以上の日を8日連続で記録し、他の産地でも軒並み40度を超える日が続きました。葡萄農家は過去に体験した事がない気温上昇に狼狽し、酸味がなくなることを恐れ、その多くは8月中旬から末には収穫を終えています。リリース直後は種の苦味が口中を覆い、酸味が弱く輪郭の緩いワインが大半を占めましたので、私達も影響が顕著な白ワインの購入は控えていました。そんな異形の年の最上生産者のワインを6種取り揃え、20年以上経過したワインがどのように成長したかを検証します。

まずは熱波の被害が直撃したシャブリから、最上ドメーヌで近年異常なほど価格が高騰しているヴァンサン・ドーヴィサの「レ・プルーズ」を。その人気の秘密は今では貴重な古典的なシャブリらしさ。そして完璧なヴィオディナミによるテロワールの表現と、伸びやかで一点の曇りもない美しい酒体。そして海の香りを伴いキラキラと輝くこの地特有のミネラルの美しさ。加えてドーヴィサのこの畑は唯一の南向きの急斜面という最高立地です。2003年はヴィオディナミのため、暑さに負けないブドウを収穫でき、低収量による凝縮故に、長期熟成のワインになったと、本人の弁。この年を代表する成功作からスタートします。

続く「コルトン・シャルルマーニュ」はドメーヌ・ジャック・プリウールによるものです。9つのグラン・クリュと14のプルミエ・クリュを持つブルゴーニュ唯一最大のドメーヌで、1988年からフランス人女性として初のワインメーカー・オブ・ザ・イヤーを獲得した、ナディーヌ・ギュブランが醸造を手掛けてから、その評価はさらに高まりました。775年から続くシャルルマーニュ大帝の由緒ある畑。ビオ・ロジックでコルトンの丘の中腹に位置します。その個性は新樽による弾けるような樽香が品よく香り、果実味もたっぷり、この畑らしいスケールの大きいワインです。

そしてブルゴーニュ最高峰の3ドメーヌによる1級畑の競演です。まず最も豊かでグラなワインのできるムルソー村の「シャルム」から。コント・ラフォン所有の3大畑の一角で、当主は1985年から運営する4代目ドミニク・ラフォンです。シャルムは最もムルソーらしい畑と言われ、中でも最高区画を有するラフォンのワインがこの畑の最高峰に位置します。ヴィオディナミで完璧に管理されたその畑から、この上なく豊潤で優しくしなやかなワインが生まれます。続くピュリニー・モンラッシェ村の「レ・ピュセル」は、この村最上の1級畑で、生産者はルフレーヴ。とくれば品質は折り紙付き。そのドメーヌが2003年にどのようなワインを造ったのか?ワインラヴァーなら誰もが注目するところです。手掛けるのは、これまた女性、そしてブルゴーニュ随一と目せられる、アンヌ・クロード・ルフレーヴ。1990年に跡を継いだのち、すぐにヴィオディナミを採用し、1997年にはすべての畑を転換、その先進性はほぼ時を同じくしてヴィオディナミを始めたマダム・ルロワと双璧です。その後先代ヴァンサンを超える名声を確立しましたが、残念ながら2015年に亡くなりました。2003年はその絶頂期に造られたもの。ピュセルはバタール・モンラッシェとビアンヴニュ・バタール・モンラッシェの北隣に位置し、ブルゴーニュ随一の気高さと言われています。そしてシャサーニュ・モンラッシェ村からは「ブードリオット」。生産者はこの村の頂点に君臨するラモネです。2003年当時は先代アンドレの時代ですが、実質的に造っているのはジャン・クロードとノエルの兄弟。そして2003年は成功例としても有名です。ラモネのブードリオットはモルジョの中の小区画レ・フェランドのブドウから造られ、斜面の上のより優れた場所。できるワインもこの村特有のオレンジの花の香り漂う華やかさと、豊かな果実味と豊富なミネラルが調和した重層的な味わいという素晴らしさです。

トリはお待ちかね「モンラッシェ」の登場です。有名なコラン一族の先代マルク・コランの作。現在ドメーヌを運営するのはカロリーヌ、ジョセフ、ダミアンの3人で、長男は2005年に自身のドメーヌ、ピエール・イヴ・コラン・モレを立ち上げています。2003年は父親マルクと長男ピエール・イヴの共作。モンラッシェの畑は16人の所有者がいて、マルク・コランはシャサーニュ側の斜面上部にわずか0.11haを所有し、年2樽のみという貴重なものです。1252年の文献に登場するこの由緒正しい特別な畑は、紆余曲折を経てその評価は不動のものとなりました。1855年のラヴァル博士の格付けでは、ロマネ・コンティやシャンベルタンを抑え、ブルゴーニュ最上の畑の称号を与えられ、有名なアレクサンドル・デュマの“ひざまずき脱帽して飲むべし”という台詞が、全てのワイン通が避けて通れない羨望のワインに位置付けました。マルク・コランのモンラッシェはスケールの大きさと果実の厚みに溢れ、引き締まり、かつミネラリーで、透明感のある美しさを有し、これぞモンラッシェと言える完全無比の出来栄えです。しかし2003年はどのようなワインになったのか?

ブルゴーニュ・ラヴァーならぜひ体験していただきたいワインです。今後の温暖化によるワインの将来を占うのにも、興味深い体験です。熱波の2003年のワインの現在はいかに?皆様のご参加をお待ちしています。

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