regular tasting レアものから年代物まで、様々なワインを・・・

レアものから年代ものまで、毎回様々なテーマを絞り込みセレクトしたシノワワイン会のご案内です。 お好きなお時間にご来店していただき、それぞれのテーブルでご自由にお楽しみください。
但しワインは 17:30 に抜栓します。

5 May 2023
4 Thursday

〜時の流れに身を委ね〜

移りゆく所有者


¥68,800 75680

2019 Puligny Montrachet(de Montille)
2019 ピュリニー・モンラッシェ(ド・モンティーユ)
2009 Puligny Montrachet(Ch.de.Puligny Montrachet)
2009 ピュリニー・モンラッシェ(シャトー・ド・ピュリニー・モンラッシェ)
2009 Gevreey Chambertin Les Cazetiers(Bruno Clair)
2009 ジュヴレ・シャンベルタン・レ・カズティエ(ブリュノ・クレール)
1990 Gevreey Chambertin Les Cazetiers(L.Jadot)
1990 ジュヴレ・シャンベルタン・レ・カズティエ(ルイ・ジャド)
2018 Bonne Mares(La Pousse D'or)
2018 ボンヌ・マール(ラ・プス・ドール)
1988 Bonne Mares(Moine Hudelot)
1988 ボンヌ・マール(モワンヌ・ユドロ)
2008 Romanee St.Vivant(Jean Jacques Confuron)
2008 ロマネ・サン・ヴィヴァン(ジャン・ジャック・コンフュロン)
1962 Romanee St.Vivant(Charles Noelllat)
1962 ロマネ・サン・ヴィヴァン(シャルル・ノエラ)

・買収の事例(ピュリニー・モンラッシェ)
2012年にド・モンティーユのエティエンヌが経営を任されていたシャトー・ド・ピュリニー・モンラッシェを買い取りました、2016年ヴィンテージをもって生産を終了し2017年からは、ド・モンティーユ のラベルで生産されております。

・契約上の事例(ジュヴレ・シャンベルタン・レ・カズティエ)
ブリュノ・クレールは、現在レ・カズティエの畑を所有しています。この畑は元々祖父のクレール・ダユが所有していたもので、相続上の問題で1985年ルイ・ジャド社に売却しました、またクレール・ダユが所有していた1部の畑を長期栽培する契約もしました。2006年のルイ・ジャドとの契約終了後、ブリュノ・クレールは、この畑を再び所有することになりました。その為、現在ではルイ・ジャドは、レ・カズティエの畑の1部だけを所有しております。祖父のクレール・ダユの名声復活を目指し、大変熱心にワイン造りに打ち込み、今ではかつてのクレール・ダユを超えると言われています。レ・カズティエの畑は、クロ・サン・ジャックの畑の隣に位置し、ほぼシャンベルタンと同じ標高にあります。

・後継者がいない事例(ボンヌ・マール)
モワンヌ・ユドロは、シャンボール・ミュジニィ村に本拠地を構える由緒あるドメーヌでした、後継者がいない事を理由に2009年には全ての畑を売却しました。畑を買い取ったのはルロワ、ドルーアン・ラローズ、 ヴォルネーの名門、ラ・プス・ドールといった、優良生産者でした。今ではモワンヌ・ユドロのワインは伝説とまでささやかれています。ラ・プス・ドールは、モワンヌ・ユドロを買い取り、1級畑のグロゼイユ、フースロット、シャルム、レ・ザムルーズ、そして特級畑のボンヌ・マールを購入しました。

・相続上の事例(ロマネ・サン・ヴィヴァン)
シャルル・ノエラは、ワインの神様アンリ・ジャイエと比較されるほどの名ドメーヌでしたが、1988年にルロワに畑を売却、その一方で、シャルル・ノエラの畑を相続したドメーヌが2つ、シャルル・ノエラの系譜にあるアラン・ユドロ・ノエラとジャン・ジャック・コンフュロンです。コンフュロンの妻がシャルル・ノエラの孫娘にあたり、特級畑ロマネ・サン・ヴィヴァンの畑を相続しました。
所有者が時の流れで移り変わった、4つの事例のワインをご堪能ください。
どうぞスタッフ一同皆様のご予約をお待ちしております。

5 May 2023
3 Wednesday

〜巨大ラグジュアリー企業の仁義なき戦い〜

グループ・アルテミス(フランソワ・ピノー)VS LVMH(ベルナール・アルノー)


¥58,800 64680

2009 Jacquesson Ay Vauzelle Terme(Ay)
2009 ジャクソン・アイ・ヴォーゼル・テルム(シャンパーニュ・アイ)*2022~Group Artemis
2008 Krug(Reims)
2008 クリュッグ(シャンパーニュ・ランス)*1999~LVMH
2011 Chateau Grillet(N.Gachet)
2011 シャトー・グリエ(ヴァレ・デュ・ローヌ)*2011~Group Artemis
1985 Y de Chateau d'Yquem(Bordeaux)
1985 イグレック・ド・シャトー・ディケム(ボルドー)*1996~LVMH
2004 Clos de Tart(Mommessin)
2004 クロ・ド・タール(ブルゴーニュ・モレサンドニ)*2018~Group Artemis
1998 Clos des Lambray(Lambray)
1998 クロ・デ・ランブレ(ブルゴーニュ・モレサンドニ)*2014~LVMH
1983 Chateau Latour(Pauillac)
1983 シャトー・ラトゥール(ボルドー・ポイヤック)*1993~Group Artemis
1983 Chateau Cheval Blanc(Saint Emilion)
1983 シャトー・シュヴァル・ブラン(ボルドー・サンテミリオン)*1998~LVMH

第2弾は、『グループ・アルテミス(フランソワ・ピノー)VS LVMH(ベルナール・アルノー)』と題して、2023年度世界資産家ランキングで、イーロン・マスク氏の総資産1800億ドルを抜き、2110億ドルで世界首位となったベルナール・アルノー氏率いるLVMHグループと、400億ドルと世界では28位ながらフランス国内では3位に位置する、フランソワ・ピノー氏率いるグループ・アルテミスの巨大ラグジュアリー企業の仁義なき戦いに迫るワイン会です。フランスの遺産でもあるワインは、他国の企業や人物が取得するのに制限があるため、この2人のグループが今後のワインビジネスの中心になることは間違いありません。もちろん大枚叩いて購入するだけでなく、最良の醸造家を雇い、除草剤を排し有機栽培に移行するなど、ワインの質も向上させています。

まずはアルテミスグループが昨年末に購入したジャクソンと、シャンパーニュの5本に1本はLVMHブランドと言われる中、その最高峰に位置するクリュッグの対決からスタートです。ジャクソンからはピノ・ノワール100%、ドサージュゼロで造られるアイ村の単一畑ヴォーゼル・テルムの優良年2009年、対するクリュッグは近年最高のヴィンテージ2008年。200年以上の伝統を誇る名門ジャクソンでクリュッグ創業者のジョセフ・クリュッグが修行した事は有名で、姻戚関係にもあるという因縁の対決です。

続いて希少な白ワインを2種、アルテミスが所有するシャトー・グリエはコンドリューの中の最良区画で単独のアペラシオンを名乗る入手困難なもの。芳香豊かでヴィオニエ種で造られた最も繊細で洗練されたワインです。2011年は購入した最初の年で、この年すぐにヴィオディナミに移行した記念すべきヴィンテージ。対するイグレックは世界最高の貴腐ワイン、シャトー・ディケムが1959年から始めたキュヴェで、熟したソーヴィニヨン・ブランと貴腐菌がつき始めた頃に収穫したセミヨンから造られた、残糖のないイケム。40年近く経過し飲み頃に差し掛かっています。フランス5大白ワインと呼ばれる内の2つのワインの興味深い対決です。

続いてブルゴーニュからは、モレサンドニ村のモノポールにしてグランクリュのクロ・ド・タールとクロ・ド・ランブレの宿命のライバル対決です。それぞれベネディクト派とシトー派の修道僧により開墾された畑で、歴史も900年近くを誇り、隣り合っています。しかし出来るワインは強靭で堅牢、厳格なタイプと、しなやかで気品があり丸みのあるタイプと、全く対照的な2つのワインの対決。

最後はボルドー8大シャトーのラトゥールとシュヴァル・ブランの1983年もので締めていただきます。現在ボルドーで最も前衛的で革新的なラトゥールですが、2012年ヴィンテージ以降プリムール市場から撤退し、2018年には1級で初のビオロジックの認証を取得と話題に事欠きません。シュヴァル・ブランも2022年のサンテミリオン格付けから撤退と市場に衝撃を与えています。1983年は共に成功した年。40年の熟成を経た対決をお楽しみください。

勢いの止まることを知らない両者ですが、フランソワ・ピノーは、ドメーヌ・デュージェニー、シャトー・カロン・セギュール、カルフォルニアのアイズリー・ヴィンヤードなども所有し、ベルナール・アルノーはドン・ペリニヨン、ヴーヴ・クリコ、バンフィ、コルギンなどのオーナーでもあります。当日は、ワインの世界にも影響を与える億万長者のワインを味わいながら、ちょっとした未来図を想像し、楽しみませんか?

4 April 2023
29 Saturday

〜優美でフィネス溢れるイタリアワインの女王〜

幻のキアニーナ牛とブルネロ・ディ・モンタルチーノ


¥49,800 54780

2016 Brunello di Montalcino Riserva (Poggio di Sotte)
2016 ブルネロ・ディ・モンタルチーノ・リゼルヴァ(ポッジョ・ディ・ソット)
2001 Brunello di Montalcino Tenuta di Nuova(Casanova di Neri)
2001 ブルネロ・ディ・モンタルチーノ・テヌータ・ディ・ヌオヴァ(カサノヴァ・ディ・ネリ)
1998 Brunello di Montalcino(Biondi Santi)
1998 ブルネロ・ディ・モンタルチーノ(ビオンディ・サンティ)
1990 Brunello di Montalcino Campogiovanni Riserva Vigna del Quercione(San Felice)
1990 ブルネロ・ディ・モンタルチーノ・カンポジョヴァンニ・リゼルヴァ・ヴィーニャ・デル・ケルシオーネ(サン・フェリーチェ)
1993 Brunello di Montalcino SOLDERA(Case Basse)
1993 ブルネロ・ディ・モンタルチーノ・ソルデラ(カーゼ・バッセ)

第1弾は「幻のキアニーナ牛とブルネロ・ディ・モンタルチーノ」と題して、フィレンツェ名物ビステッカ・アッラ・フィオレンティーナを、最上生産者のブルネロと共にお楽しみいただきます。キアーナ渓谷に由来する白牛キアニーナ牛はほとんど日本に入ってこないため、幻と言っても過言ではありません。本来は骨付きTボーンの炭焼きですが、1.2kgほどありますので、今回はお一人様300gでご用意しています。ワインはトスカーナといえばブルネロ。それも最上の生産者をたっぷりと、ビステッカに合わせてご用意いたします。

まずはポッジョ・ディ・ソットの100点ワイン、2016年リゼルヴァからスタートです。大樽での5年熟成という伝統的スタイルで造られ、グラスの中で一気に花開くエレガントでデリケートな美しさ。現在ブルネロの最高峰と言えるワインです。次はカサノヴァ・ディ・ネリ2001年テヌータ・ヌオヴァ。ワインスペクター誌2006年版年間トップ100の第1位を獲得した、ブルネロ史上でも歴史的なワインです。2つの最高区画の畑から造られたこのワインは、複雑で厚みのあるシルキーなスタイルで、豊かで滑らかで色気があり、旨みもたっぷり。

続いて大御所ビオンディ・サンティの1998年。ブルネロの歴史は1865年に2代目のクレメンティ・サンティがサンジョヴェーゼ・グロッソを生み出したことにより始まりました。数々の銘酒を世に送り出した伝説のサンティ家、四半世紀を過ぎ飲み頃に差し掛かっています。そして飲み頃を迎えた1990年。すでに全ての要素が調和し、豊潤な果実味が層をなし、退廃的でありながら品格を保つ、ブルネロの魅力を最大限楽しめるヴィンテージです。ワインは名門サン・フェリーチェが所有するカンポジョヴァンニ農園のもの。やはり濃密で官能的で退廃的。

さて、トリは皆様ご存知、あまりにも有名なカーザ・バッセのソルデラで締めさせていただきます。2019年に亡くなったジャンフランコ・ソルデラの最盛期の作です。人間の手を極力排し、自然を尊重し、ブドウ畑のポテンシャルを最大限に引き上げることにより、自分の名を冠したワインを最高のレヴェルに造り上げました。今年のゴールデンウイーク初日は、トスカーナの丘に皆様をお連れします。どうぞお楽しみに!

3 March 2023
21 Tuesday

〜春の祭典!蠢動する大地の息吹が香る村〜

「春はヴォルネイの季節!」


¥42,800 47080

2012 Volnay Clos du Chateau des Ducs(M.Lafarge)
2012 ヴォルネイ・クロ・デュ・シャトー・デ・デュック(ミッシェル・ラファルジュ)*モノポール
2012 Volnay En Champans(de Montille)
2012 ヴォルネイ・アン・シャンパン(ド・モンティーユ)
2006 Volnay Clos des Chene(C.Lafon)
2006 ヴォルネイ・クロ・デ・シェーヌ(コント・ラフォン)
2006 Volnay Fremiets(M.d'Angerville)
2006 ヴォルネイ・フルミエ(マルキ・ダンジェルヴィーユ)
2006 Volnay Caillerets Clos des 60 Ouvrees(La Pousse d’Or)
2006 ヴォルネイ・カイユレ・クロ・デ・ソワソン・ウーブレ(ラ・プス・ドール)*モノポール
1992 Volnay Champans(M.d'Angerville)
1992 ヴォルネイ・シャンパン(マルキ・ダンジェルヴィーユ)
1982 Volnay Clos de la Bousse d'Or (La Pousse d’Or)
1982 ヴォルネイ・クロ・ド・ラ・ブース・ドール(ラ・プス・ドール)*モノポール
1976 Volnay Clos des Chene(J.Drouhin)
1976 ヴォルネイ・クロ・デ・シェーヌ(ジョセフ・ドルーアン)

まずは2012年のラファルジュとモンティーユの飲み比べ。畑は1900年にラファルジュ家が購入した超レアなモノポール「クロ・デュ・シャトー・デ・デュック」と、800年前の書物にも記載されている最古の畑「アン・シャンパン」。11世紀、時のブルゴーニュ公が城郭を築いた歴史的な村で、集落を囲むようにデュック(太公)の名が付く畑が4つあるのもこのためです。ここから本日のワインの幕開けとなります。

続いて2006年の3大生産者の飲む比べです。白で有名なコント・ラフォンは赤でもトップクオリティを誇ります。「クロ・デ・シェーヌ」はカイユレとシャンパンの上部に位置する最良のテロワールの一つ。「フルミエ」その反対側、ポマールの「レ・フルミエ」に繋がる畑です。味わいもヴォルネイにしては硬質で、黒さとスパイス、果実の凝縮感を含んだ力強いタイプ。そして、地元では「カイユレを飲まずしてヴォルネイを語るなかれ」と言われるほど、この村の特徴を最もよく体現している畑で、その最良区画を単独所有しているプス・ドールの魂とも言える「カイユレ・クロ・デソワソン・ウーブレ」は、樹齢も古く、上品さに美しさを加えたエレガンスの粋を極めたワイン。

この後はダンジェルヴィーユとプス・ドールには再度登場してもらい、熟成の階段を駆け上がります。1992年は既に30年以上を経過し、まさに今が熟成の頂点。ヴィンテージ評価は低いですが、完全に花が開き、芳香豊かな美しさをお楽しみいただけます。1982年は透明感と繊細さが際立つヴィンテージで、最もブルゴーニュらしさを味わえます。「クロ・ド・ラ・ブス・ドール」はもう一つのプス・ドールの宝物、ブルゴーニュ公→フランス国王→ボーヌ公→デュヴォ・ブロシュ(ロマネ・コンティの所有者)と、綺羅星の所有者の手を経た歴史的な畑です。この畑を持つことこそが時の権力者の誇りでした。そして本日最後を締めくくるのはドルーアンの1976年。非常に夏が暑かった年で長熟ヴィンテージの代表です。当初はタンニンが強かった味わいも、今では綺麗に調和しヴォルネイの慈味を余す事なく感じさせてくれます。

シノワにおける春の祭典。ヴォルネイの魅力に浸る一日。この村のワインを知らずして、ブルゴーニュを語る事なかれ。どうぞスタッフ一同皆様のご予約をお待ちしております。

2 February 2023
23 Thursday

〜上下左右斜めから深掘りします〜

【テロワール至上主義!】

コース料理無し
定員13名様
8 glass set 55cc
¥68,800 消費税・サービス料別

2011 Puligny Montrachet Les Pucelles (H.Boillot)
2011 ピュリニー・モンラッシェ・レ・ピュセル(アンリ・ボワイヨ)
2011 Puligny Montrachet Les Pucelles (Leflaive)
2011 ピュリニー・モンラッシェ・レ・ピュセル(ルフレーブ)
2016 Chevalier Montrachet (M.Niellon)
2016 シュヴァリエ・モンラッシェ(ミッシェル・ニーヨン)
2006 Chevalier Montrachet (M.Niellon)
2006 シュヴァリエ・モンラッシェ(ミッシェル・ニーヨン)
2009 Gevrey Chambertin Clos St Jacques (L.Jadot)
2009 ジュブレ・シャンベルタン・クロ・サン・ジャック(ルイ・ジャド)
2009 Gevrey Chambertin Clos St Jacques ( A.Rousseau)
2009 ジュブレ・シャンベルタン・クロ・サン・ジャック(アルマン・ルソー)
2010 Mazoyeres Chambertin Vieille Vignes (P.Minot)
2010 マゾワイエール・シャンベルタン・ヴィエーユ・ヴィーニュ(ペロ・ミノ)
1999 Mazoyeres Chambertin Vieille Vignes (P.Minot)
1999 マゾワイエール・シャンベルタン・ヴィエーユ・ヴィーニュ(ペロ・ミノ)

今回は「テロワール至上主義!」と題し、生産者とヴィンテージの違いから、その本質に迫るワイン会です。生産者の横軸とヴィンテージの縦軸の2方向で、テロワールの本質を炙り出します

まずは2011年アンリ・ボワイヨとルフレーブのピュリニー1級畑「ピュセル」の比較。ピュセルは特急畑バタールとビアンヴニュに隣り合う、この村最高評価の1級畑です。畑の名前は「乙女」の意で、その名の通り若いうちから芳香豊かで美しく、華やかな魅力にあふれています。近年評価が高まり続けるのアンリ・ボワイヨが、女王ルフレーブに如何に迫れるか?ここにも注目してください。続く特級畑「シュヴァリエ・モンラッシェ」はミッシェル・ニーヨン作。豊潤でデカダンスを感じさせるこの造り手ですが、畑はモンラッシェ上部のシュヴァリエなので、そこにデリケートさと品格も加わっています。この畑は表土が薄く石が多いため、ミネラルが多く洗練されたスタイルを生み出します。アンリ・ボワイヨ曰く、赤ワインは醸造、白ワインは熟成が全てと言っていますが、10年の熟成の違いから、テロワールの本質が見えてきます。

赤ワインは、最もグランクリュに近いと言われる「クロ・サン・ジャック」を、ルイ・ジャドとアルマン・ルソーで比較します。この畑は東南向きの急斜面に位置し、古くはサンチアゴ・デ・コンポステーラに向かう巡礼路の中継地で、聖ヤコブ=サン・ジャックに由来する由緒正しい神聖な場所。できるワインもなぜか神秘的なオーラに包まれています。2009年という最良年での飲み比べです。ジュブレ・シャンベルタンに君臨する王様アルマン・ルソーに天才醸造家ジャック・ラルディエールのワインがどのように迫るのか?そして最後は特級畑「マゾワイエール・シャンベルタン」を2010年と1999年という最良年で比較します。マゾワイエールはシャルムの名を表記できるため、見つけるのが容易ではありません。しかしできるワインは極端に薄い表土のため、複雑で洗練されています。生産者は今や飛ぶ鳥を落とす勢いのペロ・ミノ。その造りはアンリ・ジャイエの最後の弟子と言われる通り、畑での徹底的な選果と1週間に及ぶ低温浸漬、デリケートな抽出とその教えを守っています。年々ピュアさを増し、テロワールを完璧に表現できる生産者。厚みがあり複雑な1999年か透明感の際立つ2010年か、皆様はどちらを選ばれますか?

ブルゴーニュのテロワールの魅力に浸る一日。スタッフ一同皆様のご予約をお待ちしております。

1 January 2023
8 Sunday
新春スペシャルワイン会

~白ワインの巨匠~

【賀正・紅白!】

コース料理無し
定員13名様
8 glass set 55cc
¥39,800 消費税・サービス料別

2018 Bourgogne Blanc(Coche Dury)
2018 ブルゴーニュ・ブラン(コシュ・デュリ)
2015 Volnay Premier Cru(Coche Dury)
2015 ヴォルネイ・ プルミエ・ クリュ(コシュ・デュリ)
2018 Meursault(Roulot)
2018 ムルソー(ルーロ)
2015 Auxey Duresses Premier Cru(Roulot)
2015 オークセイ・デュレス・プルミエ・クリュ(ルーロ)
2015 Chassagne Montrachet Morgeot Blanc(J.C.Ramonet)
2015 シャサーニュ・ モンラッシェ・ モルジョ・ ブラン(ジャン・クロード・ラモネ)
2013 Chassagne Montrachet Clos de la Boudriotte Rouge(J.C.Ramonet)
2013 シャサーニュ・モンラッシェ・ ブードリオット・ルージュ(ジャン・クロード・ラモネ)
2013 Meursault Clos de la Barre(C.Lafon)
2013 ムルソー・クロ・ド・ラ・バール(コント・ラフォン)
2013 Volnay Champans(C.Lafon)
2013 ヴォルネイ・ シャンパン(コント・ラフォン)

【コシュ・デュリ】から、2018年ブルゴーニュ・ブランと2015年 ヴォルネイ・プルミエ・クリュ
「世界最高の白ワイン生産者は誰だ」という論争が起こる際、コント・ラフォンやルフレーヴ等と共に、必ずその名前が挙がる生産者の一つがコシュ・デュリです。そのワインは生産量が少なく入手困難、ブルゴーニュ白ワインの最高峰の一つに数えられます。市場へ出た途端に売り切れるコシュ・デュリの赤、ヴォルネイ プルミエ・クリュは、僅か0.39haです。

【ルーロ】からは、2018年ムルソーと2015年オークセイ・デュレス・プルミエ・クリュ・ルージュ
ムルソー村トップ生産者の一つ、今やドメーヌ ルーロは、ムルソーの巨匠コント ラフォンやコシュ デュリに次ぐムルソーのトップ生産者です。
2018年の夏は例年より高温な日が続き、収穫期も温暖な気候だったため、生産者の力量が大きく影響する年でもありました。そのため、生産者の個性がしっかりと反映された真のブルゴーニュ・ラヴァーに飲んでいただきたいヴィンテージです!オークセイ・デュレスはムルソーに隣接するアペラシオンで、日照時間が長く、香り高くしなやかで繊細なスタイルの赤ワインが生まれます。こちらも、とても貴重な少量生産の赤ワインです。

【ジャン・クロード・ラモネ】より2015年シャサーニュ・モンラッシェ・モルジョ・ブランと2013年 シャサーニュ・モンラッシェ・ブードリオット・ルージュ
名手ラモネによるシャサーニュの1級畑、現在はノエル、ジャン・クロードというラモネ兄弟が引き継ぎ、その名声をさらに高めています! 
エネルギッシュなラモネ兄弟は、良いワインを造るためには収量を制限することが大切という哲学を持っています。シャサーニュモンラッシェは、赤ワインにスポットが当たることは少ないのですが、ラモネ兄弟の手にかかると、テロワールのポテンシャルの高さを感じさせる、最高の赤ワインが出来上がります。白のモルジョの畑とは地続きの畑、ブードリオットの赤ワインです、ラモネの赤ワインを飲めるチャンスです。

【コント・ラフォン】からは2013年ムルソー・クロ・ド・ラ・バールと2013年 ヴォルネイ・シャンパン
白ワインの神様、“白ワインの魔術師、こちらもムルソーのトップ生産者としてその名を馳せるコント・ラフォンと言えば白ワイントップ生産者、ムルソーのもうひとつの巨匠、コシュ・デュリと双璧をなす偉大な造り手です、ムルソーのスペシャリストと称されるコント・ラフォン、ムルソー・クロ・ド・ラ・バールは、高い評価を受ける村名キュヴェ、造り手の個性を感じるモノポールです。
ヴォルネイではコート・ド・ボーヌの中で最も優雅で華やかな、女性的な赤ワインが生れます、ヴォルネイ・シャンパンは、傾斜の畑という意味で、きれいな曲面を描いている畑です、ヴォルネーの1級の中では、繊細さとミネラル、力強さとボリュームの調和が取れていてヴォルネーのキャラクターを1番良く表現しているワインです。

この4つの白ワインの巨匠の素晴らしい白ワインと希少価値の赤ワインを、どうぞお楽しみ下さい。
スタッフ一同皆様のご予約をお待ちしております。

12 December 2022
18 Sunday
新春スペシャルワイン会

〜60年の歩み〜

還暦スペシャル!

コース料理無し
定員13名様
6 glass set 55cc
¥98,800 消費税・サービス料別

1962 Y de Ch. d'Yquem(Bordeaux)
1962 イグレック・ド・シャトー・ディケム(ボルドー)
1962 Chateau Beychebelle(Saint Julien)
1962 シャトー・ベイシュヴェル(サン・ジュリアン)
1962 Chateau La Conseillant(Pomerol)
1962 シャトー・ラ・コンセイヤント(ポムロール)
1962 Chateau Lafite Rothschild(Pauillac)
1962 シャトー・ラフィット・ロートシルト(ポイヤック)
1962 Clos Vougeot(C.Noellat)
1962 クロ・ヴージョ(シャルル・ノエラ)
1962 Romanee Saintt Vivant(C.Noellat)
1962 ロマネ・サン・ヴィヴァン(シャルル・ノエラ)

年末最後は楽しいワイン会を!師走の慌ただしい中、ちょっと気分を変えて皆様に癒しをお届けします。ワインは全て還暦を迎えた1962年物。実は1961年や1959年に隠れた素晴らしいヴィンテージ。60年後の2022年の年の暮れのために眠っていたワインを揺り起こします。

まずは貴腐ワインの最高峰シャトー・ディケムが造る、偉大な辛口白ワイン、イグレックからスタートします。100年も優に越えようかという寿命を持つこのワイン、まだまだ発展途上です。グラスの中での変化が凄まじく、最後はネクターに変身してしまいます。ぜひ最後まで残しておいてください。サン・ジュリアン村からはシャトー・ベイシュヴェル。その歴史は古く1565年に遡ります。メドックの小さなヴェルサイユとも例えられる美しいシャトーですが、できるワインも柔らかく優しくエレガント。続いてポムロール村からシャトー・ラ・コンセイヤント。村の境界でシュヴァル・ブランの隣りという好立地にあるこのシャトーは、豊満で肉付きが良く魅惑的。その滑らかでシルキーな舌触りはとても官能的です。そして貴族的な品格と究極の内面美をもつ、唯一無二のシャトー・ラフィット・ロートシルト。このワインは本領を発揮するのに最も時間がかかることで知られていますが、まさに今が若さと熟成感を兼ね備えた絶頂期。

そしてブルゴーニュからアンリ・ジャイエに匹敵すると言われた伝説の造り手、ドメーヌ・シャルル・ノエラの2つのワインが続きます。ラルー・ビーズ=ルロワがこのドメーヌの畑を購入し、ドメーヌ・ルロワの礎を築いたことでも有名です。“クロ・ヴージョ”は、1109年にシトー派の修道士により開墾された畑で、所有するのは最良の区画。まさに真のグランクリュ、本物のテロワールを感じてください。“ロマネ・サン・ヴィヴァン”は1131年にサン・ヴィヴァン修道院に寄進され開墾された畑です。所有するのは斜面最上部から下部までの区画。どちらのワインも何か神秘的な深淵さを垣間見ることができるのは、真理を見通す修道士が目をつけ開墾し、管理した所以でしょうか?

1962年のボルドーは白赤共にマイケル・ブロードベントの★ ★ ★ ★。特にポムロールは成功したとの事。シャトー・ベイシュヴェルは「麗しく熟成した晩熟型ワイン。豊かでスパイシーでほとんど1961年物の品質」。シャトー・ラフィット・ロートシルトは「古典的なブーケが芳しく開花する。リッチで黒胡椒の風味もある」と共に4星評価を与えています。ブルゴーニュは★ ★ ★ ★ ★ の最高評価。どうぞごゆるりとお楽しみ下さい。スタッフ一同皆様のご予約をお待ちしております。

11 November 2022
23 Wednesday

色とりどりに花開く!シャンボール・ミュジニー村

コース料理無し
定員13名様
8 glass set 55cc
¥88,888 消費税・サービス料別

2013 Chambolle Musigny Les Amoureuses(Vogue)
2013 シャンボール・ミュジニー・レ・ザムルース(ヴォギュエ)
2013 Bonne Mares(Vogue)
2013 ボンヌ・マール(ヴォギュエ)
2013 Musigny(Vogue)
2013 ミュジニー(ヴォギュエ)
2005 Chambolle Musigny Les Gruenchers(Dujac)
2005 シャンボール・ミュジニー・レ・グリュアンシェール(デュジャック)
2005 Chambolle Musigny Aux Beaux Bruns(D.Mortet)
2005 シャンボール・ミュジニー・オー・ボー・ブリュン(ドニ・モルテ)
2002 Bonne Mares(Vougeraie)
2002 ボンヌ・マール(ヴージュレ)
1996 Musigny(L.Jadot)
1996 ミュジニー(ルイ・ジャド)
1996 Musigny(D.Larose)
1996 ミュジニー(ドルーアン・ラローズ)

今回は「色とりどりに花開く!シャンボール・ミュジニー村」と題し、色彩にとんだシャンボールの魅力を堪能していただくワイン会です。
まずは最大所有者にして、この村を代表するヴォギュエの3大畑からスタートします。
1級畑の最高峰「アムルーズ」、モレ・サン・ドニ村にまたがる「ボンヌマール」、この村の象徴「ミュジニー」の飲み比べです。
ヴォギュエはブルゴーニュファンなら知らない人はいない、最重要な造り手。ドメーヌの創設は1450年で、一族から門外に渡ったことがない稀有な生産者で、1925年に家督を継いだジョルジュ・ド・ヴォギュエ伯爵の代になり、その名声が確立しました。
1972年までのミュジニーは唯一ロマネ・コンティに匹敵できる壮麗なワインと断言できます。今回ご用意した2013年物は1986年から
2019年までの醸造責任者で、ドメーヌの名声を取り戻したと評価の高いフランソワ・ミエの手によるもの。
3大畑の違いを再確認できる絶好の機会です。

この後に続くワインは当たり年のオンパレード。まずは2005年の2つの1級畑「グリュアンシュール」と「オー・ボー・ブリュン」の飲み比べで、
どちらもこの村の中央に位置しています。ジャック・セイスが1967年に興したドメーヌ・デュジャックは有機農法と全房発酵による果実味豊かで芳香に富んだ、他に比べようのない艶かしいワインを生み出しました。現在は長男のジェレミーと次男のアレックがドメーヌを継いでいます。
ドニ・モルテは1993年からの秀逸なワインで一躍スターダムに上り詰め、熱狂的なファンを獲得しました。そして2005年は非業の死を遂げる前年の最後の作。アンリ・ジャイエに学んだことにより、完全除梗、低温マセレーションと、デュジャックとは全く対照的な手法で造られたワインです。この興味深い比較を楽しんでいただきます。

1999年に設立された新進気鋭のドメーヌ・ド・ラ・ヴージュレは、僅か20年にしてトップ生産者の仲間入りを果たした注目株。
2002年「ボンヌ・マール」は初期の作品とはいえ、20年の時を経て花開き、そのテロワールの個性を存分に発揮しています。

そして最後は2つの「ミュジニー」で締めくくります。ルイ・ジャドは大手ネゴシアンでありながら、最上級のドメーヌで、ミュジニーはこのドメーヌがもつ至上の宝石。他の生産者と比べても圧倒的な純度と厳格さと格調の高さを備え、比類なき緻密さと硬質さは、世に言う“ビロードの手袋をした鋼の拳”を余すところなく体現しています。それは他の生産者のミュジニーと比較して飲めば一目瞭然、好き嫌いを通り越して、この畑の本質を最も捉えているワインと言えます。飲むことで身体が純化される究極の体験をしていただきます。
そして、ドルーアン・ラローズはジュブレ村に本拠地を置きながらシャンボールのワインで成功した歴史あるドメーヌで、ボンヌ・マールの成功で世に出ました。1996年に購入した「ミュジニー」は、今なら絶対に売りに出ない大変な貴重なパーセルで、その立地はルロワの隣の区画です。
その最も新しいミュジニーの生産者によるファーストヴィンテージの出来は?強さよりエレガンスを追求する造りのポリシーはこの偉大な畑の個性を遺憾なく引き出します。その美しさと気高さに包まれてください。
チャーミングな初々しさから完成された究極の美しさまで、さまざまな表情を見せるシャンボール・ミュジニー村の魅力を存分に味わい尽くしてください。
どうぞお見逃しなく!スタッフ一同、ご予約をお待ちしております。

11 November 2022
3 Thursday

〜次世代のスーパースター〜

【先代を超えて】

コース料理無し
定員13名様
8 glass set 55cc
¥78,800 消費税・サービス料別

N.V. Guillanme Selosse Largiller(Avize )
N.V. ギョーム・セロス・ラルジリエ(シャンパーニュ・アヴィーズ)
N.V. Jacques Selosse Substance(Avize )
N.V. ジャック・セロス・シュプスタンス(シャンパーニュ・アヴィーズ)
2013 Chevalier Montrachet(Pirre Yves Colin Morey)
2013 シュヴァリエ・モンラッシェ(ピエール・イブ・コラン・モレ)
2004 Montrachet(Marc Colin)
2004 モンラッシェ(マルク・コラン)
2016 Mazoyeres Chambertin(A.Mortet)
2016 マゾワイエール・シャンベルタン(アルノー・モルテ)
2006 Chambertin(D.Mortet)
2006 シャンベルタン(ドニ・モルテ)
2019 Vosne Romanee Aux Malconsorts(S.Cathiard)
2019 ヴォーヌ・ロマネ・オー・マルコンソール(シルヴァン カティアール)
1999 Vosne Romanee Aux Malconsorts(S.Cathiard)
1999  ヴォーヌ・ロマネ・オー・マルコンソール(シルヴァン カティアール)

今回は「先代を超えて」と題し、偉大なドメーヌを引き継いだ、次世代のスーパースターのワインを、評価の高い先代のワインと共に並べたワイン会。その実力はいかに?先代と飲み比べてお楽しみ頂く一日です。

まずはシャンパーニュからカリスマであり革命児と名高いアンセルム・セロスと、息子ギョームの飲み比べ。2018年に引退した父アンセロムが造った“本質”と名付けられた「シュブスタンス」は、独自のソレラシステムで熟成しボトリングしています。収穫の翌年、小樽から大きな木樽に澱と共に移し、次の年には澱を取り除きステンレスタンクに移します。なんとこのソレラには1984年収穫からのワインが入っているから驚きです。そのバトンを引き継いだ息子ギョームが造る「ラルジリエ」は友人ジェローム・コエッサンスの所有する南部オーブの畑から、ピノ・ノワールを使って醸造した年産3500本の希少なシャンパーニュ。シャルドネ100%とピノノワール100%の比較ですが、それぞれの本質が凝縮されています。

ブルゴーニュからは白ワインの偉大なドメーヌ、マルク・コランと長男のピエール・イブ・コランの飲み比べ。マルク・コランは1970年にドメーヌを立ち上げ、所有畑を6ヘクタールから19ヘクタールまで広げ、その中にはなんと16人しか所有していない「モンラッシェ」も含まれます。2004年は引退直後で、長男のピエール・イヴ、次男のジョセフ、三男のダミアンが協力して造った豪華バージョン。翌2005年にピエール・イヴが独立したため、兄弟3人で造った最後のワインとなりました。ピエール・イヴ・コランの「シュヴァリエ・モンラッシェ」は年産2樽の超貴重品。日本にもわずかしか入らないため、ほぼ目にしない幻のワインの一つです。バトナージュを行わず、極力酸化を排除したピュアな造りが特徴です。

ブルゴーニュの赤ワインからはジュヴレ・シャンベルタン村の名門、ドニ・モルテと現当主で長男のアルノー・モルテの飲み比べ。父のドニ・モルテはアンリ・ジャイエに学び、フィネスのあるスタイリッシュなワイン造りを目指しましたが、出来るワインは抽出が強く豪華で重量感のあるワインでした。そのため一部ではカルト的な人気を得ましたが、本人はいつまでも納得できず、ついに2006年1月に自らの命を絶ちました。そのほぼ遺作ともいうべき「シャンベルタン」をご用意しています。同年ドメーヌを継いだ長男のアルノーは、強い抽出を抑え、完全除梗、低温マセレーションの、凝縮感がありながらピュアでエレガンスやフィネスに溢れたワインという、まさに父ドニが目指したワインを造っています。そのアルノーの現時点での最高傑作2016年「マゾワイエール・シャンベルタン」で、親子二人が目指した夢のワインをご堪能ください。

そして最後は、現在ヴォーヌ・ロマネで最高評価を得ているドメーヌ・シルヴァン カティアールから、父シルヴァンと息子のセバスチャンが造る「マルコンソール」の飲み比べ。シルヴァンは1984年にドメーヌを創業しましたが、アルフレッド、アンドレに続くカティアール家の3代目。4代目に当たるセバスチャンは2011年にドメーヌを引き継ぎました。ご用意した畑のマルコンソールはラ・ターシュに隣接するブルゴーニュ3大1級畑の一つで、その最高峰がシルヴァン・カティアール作のワインです。入手困難の上、価格は天井知らず、ぜひブルゴーニュファンの方は見逃さないでください。セバスチャンの造るワインは、恐ろしいまで深淵でかつ球体、一点の曇りもない純粋さで、現在私達が口にすることができる究極的なネクターです。その完全性ゆえの心揺さぶられる美しさをご堪能ください。重ねて言いますが、この生産者こそが現在味わえるブルゴーニュの頂点。どうぞお見逃しなく!スタッフ一同、ご予約をお待ちしております。

10 October 2022
9 Sunday

〜ボーヌの優美なる熟成〜

【熟成は楽し!】

コース料理無し
定員13名様
8 glass set 55cc
¥39,800 消費税・サービス料別

1990 Pommard Grand Epenots(F.Gaunoux)
1990 ポマール・グラン・ゼプノ(フランソワ・ゴヌー)
1990 Pommard Grand Clos des Epenots(de Courcel)
1990 ポマール・グラン・クロ・デ・ゼプノ(ド・クールセル)
1986 Beaune Clos des Mouches(J.Drouhin)
1986 ボーヌ・クロ・デ・ムーシュ(ジョセフ・ドルーアン)
1982 Chassagne Montrachet Clos de la Boudriotte(Ramonet)
1982 シャサーニュ・モンラッシェ・クロ・ド・ラ・ブードリオット(ラモネ)
1982 Volnay Clos de la Bousse d'Or(La Pousse d'Or)
1982 ヴォルネイ・クロ・ド・ラ・ブス・ドール(ラ・プース・ドール)
1976 Pommard Les Jarollieres Vieilles Vignes (H.Boillot)
1976 ポマール・レ・ジャロリエール・ヴィエーユ・ヴィーニュ(アンリ・ボワイヨ)
1973 Corton Marechauds Vieilles Vignes (D.Noudin)
1973 コルトン・マレショード・ヴィエーユ・ヴィーニュ(デュデ・ノーダン)
1969 Volnay Santnots Cuvee Gauvan Maison de Moucheron(Hospice de Beaune)
1969 ヴォルネイ・サントノ・キュヴェ・ゴーヴァン・メゾン・ド・ムーシェロン(オスピス・ド・ボーヌ)

今回は「熟成は楽し!」と題して、コート・ド・ボーヌの最良生産者の完全に熟成したワイン8銘柄をお届けします。ボーヌのワインは大らかで豊かで牧歌的、そして優美でしなやかで親しみやすく懐が深いので、素直に美味しいと感じる楽しさがあります。どうぞボーヌの綺羅星生産者による、熟成による饗宴をお楽しみください。


スタートはポマール最上畑「グラン・ゼプノ」の2生産者が造るグレート・ヴィンテージ1990年物。ゴヌー家は16世紀から続く名家で、有名なミシェルとは兄弟です。造りは伝統的なスタイルで、熟成に時間がかかるタイプですが、30年が経過し華麗に開花しました。対するド・クールセルはポマール最大級のドメーヌで、代々女系家族の生産者。出来るワインはポマールらしくスケールの大きさとエレガントさを併せ持ちます。
続いて1986年のドルーアンの看板「クロ・デ・ムーシュ」は、100年前にドメーヌが最初に所有したボーヌ最良の畑で、一族のルーツを示します。白が有名ですが、赤も負けず劣らず素晴らしいワインで、このドメーヌ特有の知的でデリケートな性格が色濃く表れています。
そして白ワインの最高峰に君臨するラモネから、素晴らしい赤ワインの登場です。白ワインの優良生産者は赤ワインも上手という法則通り(逆はなし)、ラモネの「クロ・ド・ラ・ブードリオット」は常に素晴らしいワインを産んでいます。畑の上部は白、下部で赤を生産し、ザラリとした粗く冷たいワインが多いこの村の赤ワインの中で、果実味と酸味、ミネラルが完全に調和し、透明感の際立った美しいワインを、唯一ラモネのみが生み出しています。
ラ・プス・ドールのモノポール「クロ・ド・ラ・ブス・ドール」は、1272年の文献にも登場するブルゴーニュで最も由緒ある畑の一つで、以前はフランス国王やブルゴーニュ公も所有していた銘醸畑。フランス革命後にロマネ・コンティの所有者、デュヴォ・ブロシェの手に渡り、その事を大変誇りにしていたとの史実もあります。この畑からはヴォルネイ最上のしなやかで品格のあるワインが生まれます。ラモネとの1982年の競演もお楽しみに。
そして1976年ポマール「レ・ジャロリエール」は、現当主アンリの祖父の代のもの。この畑はリュジアン・バとヴォルネイ・フルミエの上部の間に位置し、素晴らしいテロワールです。出来るワインは骨格のしっかりした豊潤タイプで、夏の暑い1976年のタンニンのバックボーンに支えられ、まだまだ若さを保っています。そして本日唯一のグランクリュはドゥデ・ノーダンのコルトン「レ・マレショード」1973年。この造り手は完璧な状態の古酒で知られ、その理想的な地下セラーにはオールドヴィンテージワインが大量に眠っているとのこと。
ラストを飾るのは、オスピス・ド・ボーヌのヴォルネイ「サントノ」です。1443年に当時のブルゴーニュ公国の宰相ニコラ・ロランとその妻のギゴーヌ・ド・サランが建てたオテル・デュー(神の家)が後にオスピス・ド・ボーヌという、無料で医療を施す慈善病院になります。その財政をまかなうため、王侯貴族から畑が寄進され、ワインを販売することで運営されていました。1859年からはオークションでの競売制となっています。このワインは1804年にベルナール・ゴーヴァンが寄進した1.4haの畑からできていて、そのサントノの畑はムルソー村に位置しながら、ヴォルネイ呼称の最高評価の畑で、とても繊細で優美に熟成します。1969年はマイケル・ブロードベントも5星を付けた最上年。特別に優雅な余韻をたっぷりとご堪能ください。

今回も、今後出会えないワインばかりの特別なアイテムが目白押しの、特別な一日。そしてなんと言ってもブルゴーニュワインが最も美味しく感じる秋の深まる季節です。どうぞお見逃しなく!スタッフ一同、ご予約をお待ちしております。

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